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殺人鬼の少女と死神だった男  作者: 81 MONSTER
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第1話《殺害現場》


 ――S県N市御影町。



 本日未明、一人の男が殺された。

 殺害現場は河川敷。



 現場に遺体は、残っていない。

 跡形もなく何らかの魔術で、消滅させられたことが魔力の残滓(ざんし)で解っている。



 同様の手口で、今月だけでも六件ほど確認している。

 俺は警察ではないが、この事件を追っていた。



 正義感からでも、被害者と縁があるわけでもない。

 完全に個人的な理由からである。



「パパ上。犯人はまちがいなく、女子(おなご)でござる!」


 現場の匂いを感知して、ハウゾウが誇らしげに言った。

 彼女はハスキーの子犬だが、俺の魔力を分け与えているので知性と言葉を手に入れた。



「まだ、若いんに!」



 真っ白な仔猫のハウタも、同じく俺の眷族(けんぞく)となっている。

 六件の殺害現場でも、同じことを言っていた。



 殺人鬼の少女に、非常に興味が沸いていた。

 いかなる理由で、殺しているのだろうか。



 快楽や怨恨(えんこん)なんて、チープな理由ではないのは確かだ。

 それは残留思念での『記憶』からでも、(うかが)えた。



 思念を『記憶』として、()ることができた。

 犯人の少女は、無表情であった。



 なんの前触れもなく、被害者に魔術を放つ少女。どの殺害現場でも、一撃で仕留めている。被害者の身体は一瞬にして、蒸発しているので証拠も残らない。

 ゆえに警察はおろか、だれにも気付かれていないのだ。



 非常に興味深い案件である。


 かならず見つけだして、少女と接触してみせる。

 俺をつき動かしているのは、純粋な『好奇心』からであった。



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