鉄壁の巨人
リスイアと革命軍たちはアストラン兵を突破し、司令室の前まで到着した。
しかしその前に立ちはだかったのは、人間の五倍くらいの大きさの巨人兵ガギースであった。
「立ち去レ! 抵抗するなら排除スル」
機械人間と同じ素材の頑丈な体と、攻撃性の高いレーザービームを所持しているようだった。
「おい、どうするよ? こんな化け物どうやって倒すんだよ」
流石のタブルスも苦笑いして困惑している。
「これは参ったのう」
「うーん…剣も銃も効かなそうだな」
「あの巨体で押し潰されたら、一巻の終わりだわよ!」
「そうね…」
想定外の敵を前にして考えあぐねた。
「侵入者発見! 排除スル」
「うわっ! ちょっと待って!」
巨人兵ガギースは容赦無くレーザービームを放ってきた。
「皆、伏せろー!!」
ビーーー! とリスイアたちの頭上を通り、壁ごと焼き尽くした。
「ぬわっ! 皆、大丈夫か?」
ザミアが仲間たちを心配して叫ぶ。
「このままだとヤベーな…」
「こうなったら、賭けてみるしかないかな…」
「なんかいい方法見つけたの??」
カナンがリスイアに驚いて尋ねる。
「この盾の効果を前に試したんだ。この盾は、あらゆる攻撃を跳ね返す力があるんだ」
「だけど、あんな強力なビーム、大丈夫なの??」
「今はこれしか方法がないんだ。リオとカナンでこの盾に力を与えてくれ。この盾の効果を最大限まで引き上げる」
「わかったわ」
「もう、やってみるしかないわね!」
リオとカナンは集中して盾に力を注いだ。リオは防御力を高め、カナンは盾本来の能力を底上げさせた。
「じゃあ、行ってくる!」
「気を付けて!」
「危なかったらすぐ退避するのじゃぞ!」
リスイアが盾を構えて前に出た。
「侵入者は排除スル!」
巨人兵ガギースは、リスイア目掛けてビームを放った。
「その攻撃、そのままそっくり返してやるよ!」
リスイアの持つキレアスの盾にビームが当たる。
「ううっ!」
少しずつリスイアの足が後方に押し戻されていく。
「リスイア! 頑張って!」
「負けるな! リスイア!!」
みんなもリスイアの背中を支え、耐え凌ぐ。
「皆! リスイアに力を与えるのじゃ!!」
「はい!」
リスイアの体に皆のエネルギーが集まり、力が漲ってきた。
「ぬおおおおおあああ!!!」
リスイアは気合いと共に巨人兵ガギースへとビームを弾き返した。
「グガガガガッ!!」
体を縦断するようにビームが当たり、巨人兵ガギースは爆発した。
「くうーーー!!!」
リスイアたちは体制を低くして爆風を耐え凌いだ。
「や、やったのか…」
リスイアの手は痺れてジンジンとしていて、体中が火照っていた。
「やったな、リスイア!!」
「やりましたぞ、リスイア殿!!」
「流石、司令官のお弟子様ですな!」
「ホッホ! ようやりおったのう。皆、怪我はないか?」
「はっ!」
「では早速、司令室を占拠するのじゃ!」
「了解!」
革命軍の兵士たちは司令室のドアを抉じ開け、司令室の制御システムを操作し始めた。
兵士たちが大きなモニター画面の下のたくさんのボタンやレバーを分析し、機械人間の動きを止めようとしていた。
モニターの一つには、城門前で戦っている革命軍の姿もあったが、かなり苦戦しているようだった。
「急ぐのじゃ! 勝敗はお主らにかかっておる!」
「お任せください司令官! 皆さんに頂いたこの機会、必ずや止めて見せます!」
「うむ。頼んだぞ!」
「…クククッ。クハッハハハッ!なかなかやりおるな、人間どもよ」
城全体に響き渡るこの声は、この国の支配者ギュロンドノアスだった。
「ギュロンドノアス!」
「さあ、人間どもよ。我の前に来るのだ。我自らがお前らの相手をしてやろうぞ」
大きなモニターに映し出されたギュロンドノアスが、不気味に微笑み手招きしていた。
「行こう、ザミアさん!」
「うむ。お主ら、ここは任せたぞ!」
「はっ! 司令官…我らの悲願達成、どうか宜しくお願い致します!」
「うむ。耐え忍ぶのは今日までじゃ。必ずや我らの勝利を捧げると誓おうぞ!」
「司令官…御武運を」
「行きましょう、ザミアさん!」
「うむ!」
革命軍の兵士たちを司令室に残して、リスイアたちはギュロンドノアスのいる玉座の間へと向かって走り出した。




