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革命軍と機械人間兵の戦い

アダルナピス帝国は富国強兵の基本理念の元、軍事力と経済力の発展を目指していた国だった。

機械人間アストラン兵は、元々は人間の科学者たちが軍事兵器として作り出したものである。

それがたった一人の子どもによって乗っ取られてしまったのだ。

その子の名はギュロンドノアス。リスイアやタブルスと同郷のイディアペリスであった。

その能力はあの忌わしい事件の日に覚醒した。

人間たちへの怒りと大切なものを失った悲しみ、それがその子を冷酷な破壊者へと変えてしまったのだった。


その特殊な能力で病原体を放ち、人間たちは欲望のままに拡散し続けて、自ら数を減らしていった。

また、コンピューターにもウィルスを忍ばせ、全ての機械人間アストラン兵たちを牛耳ったのである。

そして、弱り切った人間たちを支配するのは容易いことであった。

この国を皮切りとして、ギュロンドノアスは世界中の人間たちを絶滅させようとしているのであった。


「クククッ。なんと哀れな生き物だろうか。弱き者を痛めつけていた者たちが、今度は自分らが痛めつけられるとはな」

ギュロンドノアスは真っ赤な液体を注いだグラスを片手に、優雅な様子で椅子に腰掛けながら、アストラン兵に虐げられる人間たちをモニターで眺めていた。

「人間たちよ、この世は弱肉強食なのだろう。我が身をもって思い知らせてやるわ。クククッ」

ギュロンドノアスの膝の上にいた白銀色の猫ミシアが、ニャーオと鳴き声をあげ、ギュロンドノアスは愛おしそうにその子を撫でた。

そうしていると、ビービービーと警告音が鳴った。

「何事だ?」

モニターの監視室の兵にギュロンドノアスは問う。

「侵入者です! 直ちに排除致します!」

「何者だ?」

「分かりません。外部からの者のようです」

「ほう。我に盾突くつもりか。クククッ。精々悪足掻(せいぜいわるあが)きでもするがいい」

ギュロンドノアスはそれでも余裕で、モニターの様子を楽しげに眺めていた。


「第一班は前へ! 第二班は援護に向かう!」

「はっ!」

革命軍の各班の隊長が、それぞれ参謀総長からの指示に従い、任務を遂行していた。

アダルナピスの城壁を攻撃し、侵入しようと試みるが、弓や剣が効かないアストラン兵に対して革命軍は苦戦していた。

「ここは儂の出番のようじゃな」

「ザミア司令官!」

ザミアは前に出ると、アストラン兵に対峙し、集中力を高めた。黒い雲がアダルナピス国の上空を覆う。

「儂らの民の怒り、思い知るがいい」

ザミアは雷をアストラン兵に直撃させた。

あっという間に屋外にいたアストラン兵は戦闘不能になった。

「さすが司令官!」

「革命軍、バンザーイ!!」

革命軍の兵士たちは喜び合っている。

「喜ぶのはまだ早いぞ! 王を倒さねば勝利とは言えんのじゃからな」

「はっ! 第一班、進行するぞ!」

「オオー!!」

兵士たちは勢いづき、城下町に進行して行った。

リスイアたちも立ち込める霧に身を隠しながら、ギュロンドノアスのいる城を目指した。


革命軍兵士たちが先頭に立って進行する。

アストラン兵は何度倒してもどんどん溢れ出てくるようだ。

「これは切りが無いのう」

「一遍に倒す方法はないのかしら?」

カナンが首を捻っている隣でリオが何か考えている。

「そうだわ!」

「何かいい方法思いついた?」

「うん! みんな、ちょっと集まって」

リオは何やらみんなへと耳打ちする。

「ほう。なるほどのう」

「だけどさ、防水タイプかもしれないぜ?」

「ま、いろいろ試してみましょう」

「そうね。修行のせいかを見せてあげるわ!」

話が纏まったところで、革命軍とアストラン兵たちが戦っている場所に走り出した。


深い霧を集めたレヴィオとリオの祈りによって、アダルナピスの国中に雨を(もたら)した。

「革命軍、一旦後退ー!!」

ザミアからの指示の元、革命軍勢が後退した。

「ピピ!! 大雨注意!! 気圧変化!!」

アストラン兵が立ち往生していると、アビイとタブルスの力で嵐が巻き起こり、アストラン兵を城の方へと吹き飛ばした。

「やったー!!」

「へへっ、綺麗さっぱりだぜ」

「まだ城の中にうじゃうじゃいるわよ」

「ここからが本番じゃ! 気を引き締めて行くぞ!」

「はっ!」

リオの作戦によって街の中にいたアストラン兵たちは一掃された。

しかし、本当の戦いはこれから始まるのであった。

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