3話 新しい力を慣らすって大事だよね
「ん・・・・ん・・・」
目を覚ますとイケメンが俺の顔を覗いていた
「やぁ、目を覚ましたかい?しかし、君の血は綺麗に吹き出ていたねー」
!!!
そういや俺は能力を付与するとか言われていきなり体に手を入れられたり、切り刻まれたんだ
「いきなりなにすんだよ、死んだらどうするつもりだよ」
「ここは僕の世界だよ?死なせないなんて昼寝してても余裕だよ。そもそも死なないし」
「それでなんで俺を切り刻んだんだ?」
「それはさっきも説明したとおり、体に魔力を取り込むためさ。それに痛くなるって説明もしたよ僕は」
「確かに、痛くなるとは説明されたけど切り刻まれるとは聞いてない」
「聞かれなかったからね!ところでそろそろ魔力が体になじんでると思うけどどうかな?」
そう言われてみれば体がすごく軽い気がする。同僚のデ・・・・ぽっちゃりしてた奴が体重減ったらすごく体が軽く感じるよとか言ってたけどそんな感じなのか?ものは試しだ少し走ってみるか
俺は走しろうと脚を蹴り出すと、目の前がいきなり真白なもので覆われた
「ぷークスクスだっさー滑ってこけてんのー」
顔を上げるとと神が俺を指さしながら笑っている
あの笑い方アニメとかで見るけどやられるとマジ腹立つな
「うるせーな俺の体に何したんだよ」
「クスッ・・・いきなり走ろうとするから力の制御ができないんだよ・・・プププ・・・体の使い方を覚えるまでは自由に動くといい・・・クックッ・・・時間はあるからね」
肩を震わせながら言われたのは癪だが、確かに自分の力に慣れず向こうの世界に行くのは馬鹿げている。ここは言われた通り体を慣らすか
どれほど時間が経ったかわからないが、かなりの時間体を動かしたためか、かなり力の使い方には慣れてきた。
普段生活する分には意識しなくても生活できるだろ・・・・試してないからわからないが大丈夫だ
「かみさまー、体も慣れてきたし、そろそろ魔法についても教えてくれよ」
「ふぁわ〜やっと終わったかい?魔法は別に教えても構わないんだけど、向こうの魔法は僕たちの魔法をベースに体系化されているけど、数千年も前の魔法とかもう誰も使えないから、向こうに合わせるためにも向こうで覚えて欲しいんだよね。」
「そうか、なら魔力の感じ方だけでも教えてもらえないか?」
「そのくらいならいいよー
魔力は普段から体から溢れているし、外からも自然と吸収しているから本来であれば本能的に分かるはずなんだけど、君の場合は元々魔力の無い世界からだから少し難しいかもしれないね。」
「それって俺には努力をしても無駄ってことか?」
「いや、本能的にはわからないってことだよ。君の場合は感覚的に分かるはずだよ。例えるなら、水の中に入った時の感覚と同じかな。ここに来た時少し息苦しくなかった?」
確かに、ここに来た時は少し息苦しい感じはしたが、そんなに気にならなかったな
「後は魔力の巡りは血液と同じように流れてるからそれも違和感として分かるはずだよ。」
「そうなのか?今はそんな感覚は無いけど。そもそも血液の流れなんて感じれないけどどうするんだ?」
「そのあたりは実際に見てもらおうか」
とものすごくいい笑顔で言っている
「おい、ちょっと待て。ものすごく嫌な予感しかしないからな、だから少し待てよな、な?」
「ダ〜メ、能力の説明には拒否権なんてありませ〜ん。ほいっと」
神様がこちらに手を向けるが何も感じない。
なんだよ今度は血管とか引き抜くとかするのかと思っちまったじゃねーか。
「いやーこの光景はいつ見てもすごいね。すごく気持ち悪いね!」
「何もしてねーのに気持ち悪いとか言うなすげー傷つくだろーが。俺がブサイクなのは認めるけど」
「いや、何も君が気持ち悪いとか言ってる訳じゃないよ?ほら自分の手見てごらんよ」
俺は自分の手を見ようと手を上げると
「なんじゃこりゃぁああああああ」
自分が生きてきた中でも出したことのないような大声で叫んでしまった
それもそのはずである。自分が見た光景は全身が真赤になっている姿なのだから