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10話 神の力は思った以上にすごかった

俺は刀を片手で確認すると、オークと人間の間へと向かって走り出した


距離は300mほどあるだが、今の身体能力であれば十分問題無い距離である。


足下は瓦礫が散乱しているが、そんなことをいちいち気にしていられないと一直線に人間の元へと走る


瓦礫の崩れる音にオークは反応し、遠くの方が騒がしいが気にせずに走る。走る。走る。


走る先には何も無いかのように走ることができるのは、身体能力の高さゆえなのだろう


オークの様子を横目で確認すると、歩幅が大きいためか、鈍足というよりはデブの割には動けるほどの早さで迫っている。


人間の前に着くと、この場で人間を引きずり出して逃げ出すことは叶わないであろう距離


俺は頭の中にたたき込まれた戦い方をまるで初めから、いや何十年と使い込まれ体に刻まれたかのごとく自然に中段の構えをとる。


オークが迫っておりなおかつ、初めての命のやりとりのはずであるが、不思議と心は落ち着いている。


よく言われる明鏡止水の境地という状態なのだろう。


オークは勢いそのままに走ってくる。


オークが間合いに入る前に攻撃に移ろうとすると、オークは手に持っている棍棒を後ろに居る人間を巻き込む様に投げてくる


このまま避けることは容易いが、人間を背にしているこの状況では避けるという選択肢はできない。


となると受けか切り抜けるかかのどちらかであるが、自分がどれだけの衝撃に耐えられるのか判らない状況では受けるということはできない。


となると斬るしかない。


しかし、俺にそれだけの技術があるか判らないが、とにかく棍棒に向かい走り出す。


棍棒は思ったほど速くない。むしろ遅いと感じる程度の速さである。


そのまま棍棒との距離をぎりぎりまで詰めると、上段から一気に刀を振り下ろす。


ズゴォオオオオオン!!


手に軽い感触が残るが、棍棒は見事に真っ二つに割れ人間を避けるように左右の家へぶつかった音がする。


斬ったときの感触はまるで水に包丁を入れた様な手応えがあるようで無いような感触であった。


相当切れ味の良い刀、そして達人の動きを入れてくれた糞みたいな神のおかげだと思っていると、オークがすぐそこまで迫っている。


棍棒に集中しすぎたためかオークに全く気づかなかった


オークはすでに振りかぶっており後はこちらを殴りつけるだけの状態である。


いやすでに振り下ろしている途中なのか左腕が体の後ろ側に引かれつつある。


これは避けることはできないと、最悪壊れても問題が少ない左腕を犠牲にして体制を立て直そうと半身になり、左腕を顔の付近に持って行く。多少はマシになるかもと魔力を体に込めてみることにした


オークの拳が俺の顔面に向かうが、その間には俺の左腕がある。


拳が当たる瞬間に左腕に力を入れ、少しでも衝撃に耐えようとするが、足の踏ん張りが利かなかったせいか、背中を地面に強打する。


「ぐぉほぉ」


背中を強打したために肺の空気がたたき出される。


空気を取り込もうとするが、

勢いを殺しきれなかった力が俺をボロ雑巾にするかの如く転がされ、地面に擦り付けられ息を吸うことができない。

こすりつけられ、天地が判らなくなるほど頭をかき回され、


何度も地面に頭を打ち付け、俺は意識を手放してしまう。


気づいたときに家の壁にぶつかったのか壁だったものに埋もれていた。


幸か不幸その崩れた破片が何度もぶつかり意識を取り戻したようだ


正面を向くとオークがニヤニヤ余裕を見せながらこちらの方へゆっくりと歩いてくる。


まるで獲物を捕らえたかの様なそんな余裕の見える顔である


軽く手足を動かすと


「ガチャッ」


と何かに当たり、確認すると手に持っていた刀であった。


飛ばされながらも手に持っていたらしい。


その割には、自分の体に切り傷がない。


きっと体が勝手に動いたのであろう、そう思い手元に武器があることに感謝し、手足が動くこと


を確認するとオークへ向かって一気に走り出した


オークは俺が動き出すと一瞬驚き動きを止める


その隙に一気に近づくとオークの腹から肩へと一気に切り上げた


だが、手には何かを斬ったという感触がない。ただ、素振りをしたかのような感覚しかなく、切っ

たであろうオークを見ると動こうと足を動かしたのだろうか、体が斜めにずれ落ちる。


ドスンッ


と崩れ落ちる


まさによく聞く遅れて物が切れるというあの達人の技の様な感じであった。


オークが崩れ落ちると切り口からはヘドロの溜まった池の地中からわき出る空気の様にねっとりとした血があふれ出ている。


あふれ出た血はオークの足を伝い流れると地面に血溜まりを作り、今なお広がり続けている。


他のオークの動きが気になり周りを見るが、オーク達は動いていない。


丁度少し大きな建物に隠れてこちらが見えていない様である。


「ふぅ・・・・」


安堵のため息をつくと


後ろから


「ひっ」


と軽い悲鳴が聞こえる


後ろを振り返ると瓦礫に埋もれていた人間だろうか、まだ10歳にも満たない少年がそこに居た


オーク達が仲間が殺されたことに気づいたのか何か叫んでいるようであった。


このまま少年を後ろに置いたまま戦う事は難しい


少年の元へ駆け寄り、少年を脇に抱えると急いでこの場を離れるのであった


なんだか脇で動いているが気にしない



投稿の仕方が変わってちょっと使いにくかった

そして会話が無いと文字数が進まない、タイトルもあまりひねった物が思い浮かばないorz

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