ちょっと疲れたら
ちょっと疲れたと感じたら
空を見上げてみてみよう
――鉛に沈む
――夜の空
あしらうように
笑うから
ちょっと疲れたと感じたら
耳を澄まして音を聞く
――雑音響く
――教室内
音に埋もれて
溺れてる
ちょっと疲れたと感じたら
辺りを広く見渡せば
――唯1点の
――漆黒が
彼を捉えて
離さない
本当は美しい夜空なのに
本当は綺麗な声色なのに
本当は明るい表情なのに
彼には全てが醜く、汚く、暗くなってゆく――
全てを背負い、
ふらつく足で、
彼は一言
また吐くのだろう
ああ、疲れた……
と。
それでも彼は
必死にあがいて
引きずるように
歩いている