表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/6

[第四話]オンラインショッピングの花

「ねぇーねぇー、この土、ごわごわしてて、あんまり気持ちよくないよー」


あの後、自分の部屋に花を連れて行き、しばらくすると「土の中に入りたい」とごねてきたため、

仕方なく近所の百均で土と鉢を買ってきて、こいつに与えてやった。


なのに、第一声がまず文句ときた。

しかし、まあ、これも5ヶ月の辛抱。

多少ウザくても、5ヶ月耐えればこいつは枯れていくはず...


「文句言うなよ、そこで大人しくしておけ」


「やだー!もっとねーふかふかの土がいいよー!」

そういうと、体全体を大きく揺らし、暴れ始めた。

こいつが暴れたせいで土が溢れて机に散らばる。


(こいつ...俺の机を汚しやがって...!!こっちは色々と我慢してやってるのに!!

いっそ、花びらをちぎって寿命減らしてやろうか!?


...いや、いい、我慢だ。5ヶ月の辛抱だ。)


「分かった!!分かったから!!ほら、これで好きなやつ選べ」

俺は仕方なく花に、スマホを差し出した。


「え?なにこれ?」


「カマゾンってサイトだよ。オンラインで欲しいもの簡単に買えるサイト。

ここで「土」って単語を入れて検索したら、たくさん商品が出てくるだろうから、自分で選んで欲しいやつ買えよ」


「えー、僕どれがいいか分からないよー?」


「あー俺もよくわかんねーけど...少し高い土買えば多少は質が上がるだろ」


「高いって何?」


「数字がいっぱい並んでたら高いやつ、つまり質が良いってこと。質が高い土を買えば、まあ、多分、今の土よりもふわふわになるんじゃないか?

あ、でもあんまり高いやつは買うなよ!!金ねーんだから!

あと、この「カートに入れる」ってボタン以外は押すなよ!」


「うん!分かった!」


ある程度、簡単なスマホの操作だけ教えて、花にスマホを渡した。


スマホを初めて触るのだろう。

不思議なものを見る目で見つめていたが、次第にスマホの素晴らしさに気がつき、目を輝かせながら不慣れながらにも操作を楽しんでいる。


金欠だから、できるだけ何も買いたくなかったが、どうせ土なんて高いと言ってもたかが知れてるだろう。

良い土を買ってこいつが大人しかなるなら、まあ少しのお金くらい出してやったっていい。



-----30分後-----


30分も経過したのに、花まだスマホをいじっている。


「おい...まだ調べてるのか?」


俺はスマホをひょいと取り上げた。


なんだこいつ、あんなに長時間調べてたのに、買い物カートに何も入れてないじゃないか。


「...ん?」


俺は自分のメールに新着が何件か来ているのに気がつく。

...全て、カマゾンからのメールだ。


『ご注文ありがとうございました』というメールが大量に届いている。


「注文内容が、園芸用土...肥料...そ、掃除機!?

え?は!?ルンバ!!??

おい、これどういう...って炊飯器や大型テレビまで買ってるじゃねーか!!」


俺のカマゾンの注文履歴を確認すると、土だけではなくなぜか高額の家電も購入されていた。


「おいおい何してんだ!!カートに入れるボタンしか押すなって言ったのに!!しかもなんで関係ない家電まで買ってるんだよ!」


「え?なんかボタンたくさんあるから押してみたよ!

それに、この数字がいっぱいあるやつが『質が良い」んだよね?だから僕、たくさんポチポチしておいたよ!!えっへん!」


(.......ふ....ふざけるなぁーーー!!!!)


何がえっへんだ!!花のくせにドヤ顔しやがって!

どこで覚えたんだこんな表情!!あのハゲ妖精のおやじが事前にドヤ顔をこいつにインストールしてたのか!?いらんことしやがって!!


そもそも、俺は働いてないニートなんだぞ!!

こんな高い家電買えるわけねーだろ!!


「ねー、このカマゾンって楽しいね!またポチポチしたいよ!」

「に...二度と俺のスマホに触るんじゃねー!!」


あと5ヶ月間の我慢。そう思っていたが、

果たして俺の忍耐は続くのだろうか...


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ