第49話 麗華の激怒
レースが終わった山岡をスモールアニマルズの面々が
祝福し、出迎える
山岡は、妨害を跳ね除け目標通りの成績を残す
信濃と速多と凛が、声をかけようとした瞬間
麗華が、恍惚な表情をして山岡に抱き着き
祝福のキスと
マシンガントークを浴びせる
それを見た速多は目を輝かせ
凛は頭を抱え嘆く
麗華「山岡様!信じておりましたわ!見事でしたわ!
あぁ!本当ならこの場で押し倒して
襲ってしまいたい位カッコよかったですわ!
さすが山岡様ですわ!卑劣な妨害にも屈せず
立ち上がるなんて!ワタクシ!ワタクシ!
感動いたしましたわ!!」
山岡「あ、ありがとう…あはは、恥ずかしいな!」
速多「凛さん!麗華さんは本当に山岡さん
の事が好きなんですね!」
凛「え、えぇ…そうね…」
(最早狂気を感じるわ…)
信濃が微笑み山岡に賛辞を送り
麗華に明日は頼むと言おうとした時
友川家がやって来る
悠輝「山岡さん!!流石ですね!
あの野郎ビビってましたよ!」
麻耶「どうします?アイツ?ヤッちゃいますか?」
信太「麻耶さん!目が怖いですよ!!」
山岡「あ、あぁ…大丈夫だよ、気にしてないから
あはは…」
麻耶は少し顔を引き攣らせて麗華に挨拶を試みる
しかし麗華は自分の山岡との時間を奪われ
少々不機嫌
麻耶「明日は負けないから…」
麗華「ワタクシが勝ちますわ!山岡様が繋いでくれたバトンを絶対!速多さんにいい形でつなげますわ!
それより…悠輝さん?麻耶さん?」
悠輝と麻耶は、顔を見合わせ冷や汗を流す
マリー達は怯え信濃の後ろに隠れて
プルプル震えている
「ギャワァン!」(まずい!母さんキレてるわ!)
「ギャギャ!!」(逃げるぞ!!)
「ギャギャギャ!!」(怖いよ!!)
悠輝(おい!麗華!俺達なんかやらかしたか!?)
麻耶(わかんねぇよ!!?)
麗華「なにをブツブツ言ってるのですか?」
悠輝と麻耶の声が重なる
「「いえ!!何も!!」」
麗華「なら良いですが…それより
今、ワタクシは山岡様と愛し合っている途中ですわ
もしかして…ワタクシ達の時間を
奪いに来たのですか?それとも…あら?
あの人は…?」
麗華が何かを言おうとした時
目の前で肝井が不機嫌そうな顔をして
車から降りるのを見つける、いや、見つけてしまった
悠輝「あいつ!!俺がしばく!!」
麗華は全身の血が頭に上る
麗華「ヤマオカ様を危険な目に合わせたお方…
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない
許さない!!!」
麗華は豹変してしまった
悠輝と麻耶は呆気にとられる
悠輝「……は?」
麻耶「……え?」
山岡は麗華の異変にいち早く気付き
慌てて、すぐに悠輝と麻耶に指示を出す
山岡「まずい!!おい!悠輝!麻耶!麗華を羽交い締めにしろ!!絶対アイツの元に行かせるな!!」
悠輝「わ、わかりました!すまん麗華!」
麻耶「堪えなさい!」
しかし麗華は、止まらなかった!止まれなかった!
細い体のどこにそんな力があるのかは分からないが
何と2人を赤子の様に投げ飛ばす
信太は呑気に2人を心配するが
凛に突っ込まれる
麗華「どいてくださいませ!!」
悠輝「うわ!」
麻耶「いて!」
信太「ゆ、悠輝さん?ま、麻耶さん?
大丈夫ですか?」
凛「バカ!!心配なのは麗華よ!!」
山岡と信濃は全てを諦め天を仰ぐ
速多はあわあわしだす
肝井は、元チームメイトの美人な麗華が
走ってこっちに来ていることに最初は喜んでいたが
麗華の目にハイライトが無く
何かブツブツ言っているのを確認し
段々と恐怖を感じる
肝井「な、何だ何だ!?」
麗華「よくも!!よくも!よくも!よくも!
よくもっ!!
ワタクシのヤマオカ様を!許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない…!!」
肝井「ひっ!!」
気付いたらもう目の前まで麗華は来ていた
その刹那!
麗華の渾身の飛び蹴りが、肝井の顔面にめり込み
肝井は、派手な音と共に飛ばされ動かなくなる
そんな肝井を見下ろす麗華は
肝井の耳元で肝井を脅す
肝井は首が取れんばかりに縦に振る
ドゴォォ!!ガラガッシャー!!
肝井「……」
麗華「聞こえていますわよね?もし次ヤマオカ様を
侮辱したり傷つけたりしたら…
ワカッテイマスヨネ?」
肝井「ッ!!」ブンブン
その様子を見ていた信濃と山岡は頭を抱える
信濃は山岡が、将来麗華に振り回されている
未来が見えた
その側では悠輝と麻耶が、目を回しており
絶対に麗華を怒らせないようにしようと誓う
信濃「…山岡」
山岡「はい…」
信濃「ご愁傷さん…」
山岡「……はい」
悠輝「山岡さんの彼女は化け物だ…その辺のチンピラよりたちがわりぃ…」
麻耶「まったくだ…」
明日は本戦の2日目
麗華は皆からの畏怖を集めて明日のレースに
望むのだった




