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ダウンヒラー速多  作者: チンパンドッグ
第一章 レースの世界と仲間達との出会い
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第3話 新たな出会いと信濃の思い

ピットに戻って来る速多と男達

男達はゲラゲラ笑いながら速多を侮辱する


男1「威勢がよかった割にはやっぱり雑魚だったな!」


男2「そもそもノーマルのスイスポで俺達に挑むなんて、頭がおかしいとしか思えないな!」


男3「こんなゴミみたいな車なんて価値が無いぜ!これに懲りたらさっさとそんな車捨てて軽でも乗っとけよ!」


男達はその場を立ち去っていく


信濃「気にするな、相手の車が良かっただけだ、寧ろ健闘した方だと思うぞ」

信濃が俯いている速多に声を掛ける


速多「うぅ、信濃さん、俺、悔しくてたまらないです!折角信濃さんが整備してくれた車を侮辱されて、勝負にも負けてしまって本当にすいません・・」


信濃は胸が熱くなる

(この青年、俺や車の事をここまで思っていてくれたなんて)


その時

ピット奥からツナギ姿のつり目の女性が現れ速多に声を掛ける

???「ほんと情けないわ」


速多は誰だろう?と頭にハテナが浮かぶ


信濃「言い過ぎだぞ凛、速多この子は俺の娘の凛

少々・・いや、かなりのじゃじゃ馬娘だが整備や、チューニングの腕前はピカイチだ」

信濃は苦笑いをしながらも娘の腕の良さに自信満々の表情


凛「速多といったかしら?貴方の走り方はあまりにも見ていられないわ、ライン取りは甘いしブレーキングポイントもダメダメ、しかもアクセルポイントもズレている、もう少し考えて走りなさい!」


速多は感嘆する


速多「良く見てますね!しかも自分では気付かない事ばかりでした!ありがとうございます!」


凛「別にお礼を言われる様なことはしていないわ、ただ、貴方みたいな素人を放置しておくと、この場所が危険にさらされるから仕方なくよ!」

素っ気ない態度を取る凛


信濃はニヤつき、素直じゃねぇなと呟くが凛に睨まれたのでそっぽを向く


信濃「まぁ、あれだ今後も娘を頼む、そうだ!もし良かったらスイスポを1週間預かっても良いか?俺と凛でスイスポをいい感じに仕上げておく」


速多「え!?良いんですか!?是非お願いします!」


凛「はぁ!?何で私がそんな面倒な事しなくちゃいけないのよ!」と凛が噛み付く


速多はシュンとして悲しそうな目を凛に向ける


速多「・・だめですか?」


凛は速多の姿が、まるで雨の日に捨てられた子犬のような顔をしていたので、何とも言えない罪悪感に苛まれる


凛「あぁ!もう!分かったわ!やれば良いんでしょ!やれば!」


速多「凛さん!ありがとうございます!楽しみにしていますね!」

速多は喜びを爆発させ思わず凛の手を握ってしまう


凛は顔を赤くし手を振りほどき、信濃を睨む

信濃はニヤつきながら1週間後に来てくれと速多に伝えるのだった


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