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ダウンヒラー速多  作者: チンパンドッグ
第一章 レースの世界と仲間達との出会い
11/45

第11話 信濃家の談笑と速多の特訓

レースまで残り1週間を切ったある日

信濃家の食卓ではいつもと変わらない風景が広がっていた


信濃「さてさて、ビールでも飲みますかね」


凛「父さん!それ何本目?」


信濃「あぁ?まだ3本目だが?」


凛「飲みすぎよ!明日も仕事でしょ!?

起きれなくなっても知らないわよ!」


信濃「はいはい、わかったわかった、全く

ほんと口うるさいところは母さんそっくりだな」


信濃がそうぼやいた時、奥の部屋からツリ目の凛によく似た女性が静かに、そして威圧的に出てくる


???「誰が口うるさいって?」


信濃「げ、母さん、聞いてたのか?」


彼女は、信濃の妻で凛の母親の椿

普段は気立てが良いが、怒ったらこの世の者とは思えないほど恐ろしい


椿「まったく、私も好きでうるさく

言ってるわけじゃないの、アンタがいつも言う事

聞かないからでしょ?」


信濃「へいへい、すいませんでした」


椿「まぁ良いわ、それよりも凛!あなた、

速多君とはどうなの?あの子かなりのイケメンで

好青年じゃない!もしかして、そっけない態度をとってたりしてないわよね?」


凛「母さん!別にアイツはそういう関係じゃないし

ただナビゲーターをして欲しいって言われたから

仕方なく一緒にいるだけよ!」


椿「そんなこと言ってー!じゃあ、もし速多君が他の女にアタックされているところを見ても、そんな態度を取れるのかしら?」


凛「、、別に?私には関係ないし」

(もし速多が、他の女と一緒にいたらなんて

考えてもみなかった、他の女と一緒にいる速多、、か

何か、嫌だわ)


椿「気持ちは、素直に伝えたほうが良いわよ!そう!母さんが父さんを射止めたみたいにね!ね!アンタ!」


信濃「ハイハイそうですね、」


椿「もう!連れないんだから!」


信濃家は今日も笑顔で溢れていた


その頃

速多は、レースで走るコースと似ている峠を走っていた

速多は悩んでいた


(このまま凛さんにおんぶに抱っこじゃ申し訳ない、

何か自分しか出来ないような武器を見つけないと、)


速多はふと、凛と特訓していた時の言葉を思い出す

『アニメと漫画を現実と一緒にするな!』


(やってみる価値はある!)


速多は、ドリフト走行を練習する

凛が言っていた通り、ある一定の所まで来ると車がスピンしてしまう

どうしたものかと悩んでいると、急に閃く!


(そうか!ハンドルをあまり切らずに、ブレーキとアクセルでコントロールしてみよう!)


速多は、早速試してみる

深夜の峠道に、スイスポのけたたましいスキール音が響く

速多は、何回もチャレンジし、遂にドリフトが出来るようになる


(これだ!この感覚だ!これで誰にも出来ない走りが出来るぞ!)


周りは夜が明け始めていた

速多は、急いで家に帰り眠りにつくのだった


後日、異常にタイヤがすり減っているのを凛が発見し

速多は、コテンパンに怒られてしまうのだった

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