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幾星霜の標  作者: 櫻城 琥珀
ブルーステラ天文台
6/16

6

『あの人は、俺にとって神様だったんだよ』


珊瑚はそう言った。

神様の依代とされる彼の人達を本気で信じている彼は、俺とは違った。

否。この天文台で、俺だけが違った。


「瑠璃を庇い立てる理由?」

「あぁ。義理とか約束とか、だけじゃないだろ?」

「どうしてそう思った」

「幼馴染の勘」


少し辛くて絵の具のようにドス黒い天文台のカレーを食べながら、珊瑚が言う。


「さぁな。だが、多分、俺とあの人が似ていたからだ」

「似てる?」

「あぁ。俺とあの人だけなんだよ」

「だけって、何が」

「言わない。だって、言ったらお前怒るだろ」

「怒らないから言ってみろって」


カレーが半分残った皿をトレイに置いて立ち上がる。


「ちゃんと、いつか教えてやるから待ってろ」

「あの女に届けるのか」


珊瑚にそう聞かれた。

俺は何も言わずに、その場から立ち去った。

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