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一本線のいけないこと。  作者: Asahi-Yuhi
45/45

第四十話 憎いから。

見つけられないから。

雷斗side(31~40話まで)

「やっほ。雷斗」


 俺は、いつものように下校していただけだったはずなのに。


 いつもより薄暗い道。


 声の聞こえた方向を振り替えると、文化祭の時に海里を見ていた男がいた。


 快凪と何か関係があったような、、。






































































 そう考えたとき、俺の頭に何かが蘇ってきた。


「お前、、快凪の()か?」


 快凪の最近の態度。


 俺の忘れていた記憶。


 思い出したくなかった。


 思い出すべきだったのかも知れないけど。


「そうだよ。やっと、思い出してくれたんだね?」


 ニコニコした不気味な顔で話してくる。


 こいつは、海里のことが好きだと言い張っているやつだ。


 快凪が一応兄ではあるとはいいつつ、快凪は嫌いになれないのに快凪を妨げる存在。


 俺に話してくれたこともあったな。


 でも、記憶が消えていた。


 思い出そうともしていなかったからな。


 俺も、海里()も。


「お前、何しに来たのか?」


 俺の記憶が正しければ、こいつは都会へ上京していたはずだ。


「戻ってきたんだよ。会いたかったからね。快凪にも、海里にも」


 俺は、よく殴りかからなかったなと思う。


「お前っ、俺ら()にしたことを忘れたのかよっ」


「覚えているよ? 泣き顔も可愛かったね? あっ、お前って呼ばないでよ。俺にも名前があるんだから」


 勝手に誘拐紛いなことをしておいて、知らんぷりしていやがる。


 こいつが嫌いだ。


「名前って、何だっけ?」


「酷いなぁ。星凪だよ?」


 あー、そんな名前だったか。


「んで、星凪。用は?」


「会いたかったはダメ?」


「そんなはずはねーだろ」


 こいつは、普通じゃないほど重度のブラコン。


 愛情が歪んでいる。


「そうだね。あのさ、雷斗って海里と付き合ったんでしょ?だから、海里を取るって宣言しとこうと思って」


「は?」


 この時、俺は今までで一番低い声で圧を出していた。


「怖いな~。俺海里を好きでもいいでしょ?」


「...まあな。でも、海里を俺から取るのは違うだろ?、というか、何でお前は海里が好きなんだ?」


 ずっと気になっていた。


 こいつは快凪への愛の方が異常なほどに強いし、海里への執着より快凪への執着の方が異常に強い。


 だから、こいつが海里を好きだっていうのも、信用していないし、納得がいかない。


「あんな“かわいい”子が俺の言うこと(命令)を聞くと思ったら、そそるよね。他の人(雷斗)に取られているから余計にさ」


「は?」


 そんな理不尽な、自分勝手な理由で海里を好きになるな。


 外見だけ。


 俺は、星凪に向けた憎悪を吐き出すように、今までで一番引く声を吐き捨てて、星凪をにらんだ。

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