第三話 分かっていたから。
最後だから。
約束の14:00。
三人でよく遊んでいたあそこに向かうことにする。
「らいくん、はやぁ~。」
「海里も流架もおせーよ。ふたり揃って寝坊かと思ったわ。」
「あれ?流架くんも来てないの?良かった~。」
「よくねーし。てか流架、場所分かってるよな?」
「大丈夫でしょ~。僕だって分かるもん。」
「それもそうだな。」
「でも、ここに来るの久しぶりだね~。」
「まあ、小さい子が来る公園っていう感じだしな。」
「そうだね~。らいくんが僕より背が低かったときに遊んだよね。」
「まあな。今は俺の方が背がたけーけどな。」
「らいくんが伸びすぎなんだよ。」
「海里が伸びなさすぎなんだろ。」
「違うもん。」
そんなやり取りが楽しかった。
「おーい。海里~。雷斗~。」
「あっ。流架くん!」
なんだかんだ言っても、僕も流架くんのことは好きだからね~。
友達的にだけど。
流架くんと遊びたいし。
「久しぶり。流架。」
嬉しそうだな。
うー、悔しい。
「海里~、かわいー。雷斗は、嫌味なぐらいに身長高いね。」
これが流架くんの第一声だった。
「だよね~。らいくんが高すぎるんだよ。」
「でも、海里も身長低すぎるけどね~。」
「ひど~。」
「でも、かわいいよ~?」
「むー。ありがと~。」
やっぱり、流架くんは“かわいい”って言ってくれるのに~。
「おい、お前ら俺を置いてきぼりにするな。」
「あっ、ごめんね~。」
「らいくん、ごめん~。」
「まあいいけどさ、ゲームしよーぜ。」
「うん。」
「もちろん。雷斗との対決楽しみにしてたんだもん。」
「あー、流架くんずっとらいくんに負けてたもんね~。」
「うっ、だからこそ勝つ!」
「へいへい。頑張れよー。」
「だから、このゲームね~。」
「わあったよ。それでいいから、早くやろーぜ。」
「うん!」
...お似合いだな。
そう思ってしまう僕が嫌いだ。
でも、この三人でいる時間が好きっていう僕の気持ちも嘘じゃないんだ。
「海里~?」
「うあ!流架くんどうしたの?」
「いや、ぼーっとしてたから。」
「あっ、ごめん。」
「スタートするぞー。」
そう言ってらいくんがゲームのスタートを押した。
「ねえ、じゃま!」
「は?俺に勝てねえだろ。」
「最後は勝つから!」
「最後までビリじゃね?」
「次僕勝ったら、らいくんと同点だよ?」
そんな会話が楽しかった。
あっという間に時間は過ぎて、いよいよ明日は始業式だ。
流架くんはどうなるのかな...。
一緒のクラスがいいって思う僕と違っていてほしいと思う僕がいる。




