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一本線のいけないこと。  作者: Asahi-Yuhi
3/45

第二話 繋がりがあったから。

最後だから。

「らいく~ん。じゃまするねー。」


「おいっ、じゃまするなら帰れ。」


「ごめんって。ごはん食べさせて。」


「ったく。まだご飯できてなさそーだし、ゲームしよーぜ。」


「いいよー。」


 まあ、僕たちが集まれば、ゲームだもんねー。


 いっちばん強力な繋がりかもしれない。


「なあ、この新しいやつやろーぜ。」


「え~。絶対クソゲーじゃん。」


「その方がおもしろいだろ。」


「一回戦だけね。」


 クソゲー好きならいくんはたくさんクソゲーを知ってる。


 まあ、僕もいやいや言いながら、らいくんとやるゲームは好きだけど。


 そんなこと知らないんだろーな。


╴ピコン


「海里、ラインお前じゃね?」


「あっ、ほんとだ。」


 ...流架くんから。


『ねえ、二学期って明後日だよね?明日からそっちにいるから、明日会えないかな?』


「流架じゃん。」


 らいくんが俺の肩に顎のっけながら、前かがみに言った。


 やっぱドキドキするけど、嫌になる。


 なのに、嬉しい。


 流架くんにもやるし、何なららいくんの親友の快凪くんにもやる。


 まあ、快凪くんは距離感バグってるだけだし、好きな人いることも知ってるからいいんだけど。


「う、うん。会える?」


 スマホを見せながら、そう聞いた。


 “無理”って言ってほしかったけど、答えは分かってた。


「あー。いいよ。よく三人で遊んでたあそこにしよーぜ。」


「分かったー。返事しとくね。」


 あっ、作り笑いになってるな。


 僕は、自覚しながらもこれを直せない。


『明日だよー。らいくんもいっしょに三人で、いつものとこで遊ぼう!14:00待ち合わせで。』


 そう打つと、流架くんからすぐ返事が返ってきた。


『オケ。ゲーム機持ってくわ~。』


『うん。じゃあ、明日。』


 流架くんは悪くないのにイラついちゃう。


 そう考える僕も嫌いだ。


 まだ、作り笑いが直んないな。


「よし、ゲーム始めよーぜ。」


「あっ、うん。」


 気づかれて、ないよね?


 そう考えたら、また作り笑いになった。


「これクソゲー過ぎん。」


「らいくん、強すぎ。無理ゲー。」


「海里もう一回戦しよーぜ。」


「らいくんのお母さんご飯作ってくれたし、食べてからにしよ。」


「ちぇー。わかったよ。あとでな。」


 “あとでな”っていう約束事がやっぱり嬉しいな。



ーー


 知らぬ間に帰る時間になっちゃった。


「じゃあ、また明日ね~。2時待ち合わせにしたから~。」


「了解。じゃあな。」


「うん。」


 少しだけでも長く話したいけど...ここに居すぎだよな~。


 そう思って、ちゃんと家に帰ることにした。

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