第二十二話 気づかなかったから。
見つけられないから。
??side
──__?
ぽい人を俺は見た。
ーー
海里side
「ねえ、お兄ちゃん。そっちは別の映画の場所だよ?」
「うええ、ごめん。」
「も~、こっちこっち。」
僕はお兄ちゃんの腕を引っ張って、席に向かった。
ーー
「面白かったね~。」
「うん。最後のあのシーンが一番好きっ。お兄ちゃんは?」
「俺は主人公の修羅場も好き~。」
「確かに~。」
そんな話をしながらお兄ちゃんと歩く。
お兄ちゃんはなぜかキョロキョロしていたけど。
まあ、いつものことだし、気にしないけど。
「あっ、服買う前にフードコート行こっ!」
「うわぁ、うん。」
ーー
「お兄ちゃんはどれにする~?」
「うーん。海里は?」
「うーん。ハンバーガーかラーメンで迷ってるかな~。」
どっちもらいくんの好きなもの。
こんなとこまで影響されちゃっているんだな。
「じゃあ、俺がラーメン頼むから、半分こしよ?」
「うん!ありがとっ!」
決まったから、買いにいこうと歩き出した。
その時、見たくないものを見つけちゃった。
お兄ちゃんの顔を見ると、お兄ちゃんは気づいていたのかな?
お兄ちゃんはなんにも知らないから、気のせいだとでも思っていたんだろうな。
「あれっ?海里じゃん。」
「らいくんと、朔くん...。」
「あえ、どうしよう...。」
お兄ちゃんは他の意味でうろたえてるな。
朔くんは知らないって思っているんだろう。
「お兄ちゃん、ごめんね。朔くんに気づかれたから、この前話しちゃった。だから、大丈夫だよ。」
小声でお兄ちゃんに伝えた。
「あっ、良かった。」
「海里と藍にいも来てたん?」
「うん。らいくんたちも?」
「ああ。」
持っているチケット。
見えちゃた。
僕と毎年行っていたやつだ。
分かっていても嫌だな。
「朔は、何頼んだの?」
「俺はラーメン。好きだから。」
お兄ちゃんは朔くんと話してる。
ーー
帰り、らいくんたちとは別で僕たちは車に乗って帰ることになった。
ラーメンとハンバーガーもちゃんとお兄ちゃんと半分こした。
朔くんはお兄ちゃんと会えて嬉しそうだった。
朔くんは、らいくんに告ったんじゃないの?
服もお兄ちゃんに選んでもらって冬服買った。
お兄ちゃんと遊ぶ時間は楽しかった。
でも、らいくんたちのことが頭から離れなくて作り笑顔も保てなかった。
僕はいろいろ疲れたのか車の中で寝た。
お兄ちゃんは何を考えているんだろう。
好きな人とかいないのかな?
あっ、お兄ちゃんは生徒に恋を出来ないのか。
──お兄ちゃんもちゃんと恋してほしいな。




