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一本線のいけないこと。  作者: Asahi-Yuhi
11/45

番外編 隠れていたいから。

最後だから。

 海里side


 僕はあの日、自分をふさいでしまったんだ。


 いつもの会話で。


 僕が小学五年生のときの会話。


 らいくんが覚えているなんて思わなかったから、僕は忘れていた。


─ピーンポーン


「ら~いくんっ、あ~そぼっ。」


 いつものようにらいくんの家に誘いに行った。


「なにすんの?」


「う~んとね、公園行こ!」


「いいよ。どこがいい?」


「駅前のとこにしよ!流架くんの家の近くだし、流架くんもいるんじゃない?」


「りょ~かいっ。ちょいと待ってな~。」


「は~い。」


ーー


「ねえ~、次は隠れ鬼がいい~。」


 公園にいた友達と流架くんも誘って、鬼ごっこをしていた。


「いいよ~。じゃあ、言い出しっぺの海里が鬼な。」


「やだ~、らいくんがやってよ~。みんな早いから捕まえられないじゃん。」


「え~。俺は何回もやったし~。」


「毎回僕が最初に捕まるじゃん。」


「まあな。捕まえやすいし~。」


「も〜。」


 いじけるふりをしながら、ほっぺを膨らました。


「か~わいっ。」


 その言葉が嬉しかったけど、周りの友達になんと思われるかが不安になって、つい言ってしまった。


「も~。かわいいじゃなくて、かっこいいがいい~。」


「あっ、わり。」


「え~。海里はかわいいじゃん。」


 流架くんの”かわいい“よりもらいくんの“かわいい”の方が嬉しかった。


 そんなことを思ったけど、僕の気持ちには気づけなかった。


 それから、らいくんは“かわいい”って言わなくなったんだ。


ーー

─日記帳─

 8/20 晴れ

 らいくんと仲間たちと遊んだ。

 らいくんが“かわいい”って言ってくれた。


 8/26 くもり

 らいくんが“かっこいい”って言ってくれた。

 でも、“かわいい”がいいな。


 8/31 晴れ

 らいくんが“かわいい”って言ってくれなくなった。

 明日から学校! 毎日らいくんと遊べる! 楽しみ~。


 9/10 雨

 らいくんが告白されていた。

 断っていたことに安心した。僕と遊べなくなっちゃうし。


ーー


 3/14 晴れ

 らいくんが一緒に中学受験に誘ってくれた。

 塾行かないといけないから、お母さんに相談しないと。


 4/4 晴れ

 中学受験することに決めた!お母さんの説得、お兄ちゃんが手伝ってくれた!

 勉強、らいくんと一緒に頑張るぞ~!



──昔の日記に答えが隠されているなんて、僕は知らなかった。

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