第10話 突然の告白
ふー!
なんか吹っ切れたかも!
もう・・・どうでもいいやぁ。
隆生と紗帆ちゃんが
つきあい始めたコトを聞いた日から
心のどこかに穴があいた気がした。
でも、萌にはもう関係の無いヒト。
紗帆ちゃんと幸せになればいいじゃん。
「よ!岡本!」
「ん?ぁ、健吾じゃん♪おはよぉー」
「なんだよ!朝からしけた顔しやがって!」
「してねーしッ!」
「ふーん。じゃ、もうあいつはいいのか?」
「・・・・は?」
「は・・・?って隆生だよ!」
「別に〜もうあいつは関係ないしw(笑」
「そか。じゃぁ俺が________」
「は?語尾が聞こえませーん!」
「うるせーよ!」
「ふんだ!早く学校いくぞぉー!」
健吾とは普通に話せる。
でも、健吾の方が隆生のことを
気にしてる気がした。
気のせいかもしれないけど・・・・
学校では、隆生をさけた。
何度か名前をよばれたけど・・・。
振り返る必要はない。
他人と話す必要はない。
あれ?タダの友だちから他人になってる・・・
でも、それくらいの男だったんだ。
新しい恋を見つけよう。
それから3ヶ月が過ぎた。
季節は冬。
あいかわらず隆生をさけていた。
しかも、隆生から話しかけてくることはなくなった。
健吾とは家が近かったので毎日のように遊んだ。
ある意味、充実した毎日を送っていた。
そういや。今日は2月10日。
バレンタインまで後4日。
今年は誰にあげようー・・・。
そんなことを考えながらぼーっと学校に向かっていた。
「おーーい!岡本ー!!」
「あ・健吾!おっはぁー☆」
「なぁーにがおっはーだよ!」
「なんでもいいじゃんかぁ〜☆」
笑いが絶えない会話。
ずっとこっちのほうが楽しい。
「・・・そういやもう少しでバレンタインだな。」
「なに?ほしいの?」
「・・・ウン。」
「え!?まじで〜?」
「・・・・・うん。」
「じゃ、あげるよ☆まずいかもしれないけどw」
「まじ!?やった!ってか岡本が作ったら絶対うまいし☆
料理すきなんだろ?」
「・・・料理好きなのなんで知ってるの?」
「・・・ぇ・・そりゃぁ調理自習とかでさ。」
「ぁぁ〜・・・調理自習ねw」
「そぉだよ!」
「ま、萌様のおいしいチョコを作ってあげよう!」
「ぉう!さんきゅーな!」
萌はギリのつもりでつくった。
これから起こることを何もしらずに___________
2月14日。
バレンタイン当日。
「健吾!おっはよぉー」
「おお!岡本!」
「はい!これ♪」
「まじ?ホントに作ってくれたんだぁ?」
「うん!おいしいよぉー(笑)」
「・・・・・でさ。」
「ん?なにぃ?」
「ぇっと・・・・・・・」
「はやく言ってよ!!」
「俺・・・・・」
「うん・・・・・・?」
なんか様子がおかしい。
なんだろぅ・・・・?
「岡本が好きなんだけど。」
え・・・?す・・・好き?
健吾が?健吾が?
どうして・・・?
「俺じゃ・・・隆生のかわりにならないか?」
いや。
隆生はもう関係ないヒト。
でも健吾の突然のことばに行き詰まっていた。
「返事はいつでもいいから!じゃ!」
健吾は走っていってしまった。
どうして?本当に?
ちょっとうれしかった。
でも、その日は恥ずかしくて顔も会わせられなかった。
・・・・健吾と付き合う?
でも隆生は?
隆生は?
りゅ・・・・・・・・・隆生は・・・・・。
もう・・・・・・関係のないヒトだから。
健吾と付き合っても良いのかもしれない。
次の日、朝、健吾が歩いているのを見つけ、
走って追いかけた。
「健吾〜!おはよぉ〜」
「・・・!?お・・・よ・・・・!」
「あのさ・・返事なんだけど・・・」
「・・・!おぅ・・・。」
「うち・・・・・・・」
「ぉぅ・・・・・・」
「健吾と付き合うよ!」
「え!?まじ?断られると思ってたぁ〜!」
「断るわけないじゃん!こんなィィ男♪」
「。。。。。」
「あれ?てれた?」
「て・・てれてなんかいねーし!」
「ふーん♪ま、これからもよろしく☆」
「・・・・・おう!」
これで・・・・・良かったんだ。
もう心残りはない。
健吾と付き合う。
それだけのこと。
もう・・・・元には戻れない。