第9話 ありがとう。
「・・・・ごめんね〜突然泣いてて。」
「いや?いいよ。だって____」
「ん?最後なんて言ったの?聞こえなかった!」
「何にも言ってねーよ!」
「ふぅーん・・・そおっか・・・」
「ぉぅ・・・・。」
突然泣いた萌と一緒に居てくれた
健吾・・
ごめんね。ありがとう。
でもね。
泣いても何もはじまらない。
まずは隆生に聞いてみよう。
そうしてみる。
すると、次の日の行きにばったり
隆生にあった。
「・・・よう。」
「・・・・・・よぅ・・・・。」
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・あのさ・・・・・」
「ん?なんだ?」
「隆生・・・紗帆ちゃんと付き合ってるの?」
「・・・ああ。」
「なんで?」
「・・・え、紗帆に告白されたから。」
「・・・・ふぅん・・・・・」
「・・・何?お前寂しい?」
「・・・・・・・・・・・・うん。」
「え・・・?」
「寂しいよ?」
「・・・そ・・・そうだよな!俺様が居なくなるんだもんな!」
「うん・・・・・・・・」
沈黙が続く。
「じゃ・・・じゃぁウチ先にいくね!紗帆ちゃんとお幸せに〜!」
走り出した。
「え・・・・萌!!!!」
隆生が・・・萌の名前を呼んだ。
でももう振り返らない。
振り替えれない。
好き。
でももう届かない。
ごめんね隆生。
もう好きじゃない。って思わせてるの。
タダの友だち。
もう知らない。
その日は健吾と他の友だちと遊ぶ約束をした。
健吾といたほうが心が落ち着く。
悲しくならない。
隆生といると切ない。
でも健吾となら自然でいられる。
健吾は黙っておいてくれた。
隆生のことで泣いていた萌のことを___________
もう・・・隆生は忘れるんだ。
あの人はもう関係の無いひと。
紗帆ちゃんと、幸せになればいい。