日本語が分からない私は、VR翻訳機を利用してVRMMOのチュートリアルを攻略する
「さて、竹村の人々と交流したり、巨大なモンスターと戦ったり、現実世界のような空間で謙虚になったりできるゲームに興味がありますか?」
「ゲーム、ですか。……私はあまりプレイしたことが無いので何とも言えませんね」
授業の合間の休憩時間に友達の京子ちゃんと軽く会話する。
私の名前は竹村エリカ。私は今、竹村さんの家でお世話になっています。記憶喪失の状態で空から降ってきた私を、竹村家の人たちは温かく迎えてくれました。
言語の通じなかった私のために、竹村家の人たちは翻訳機を発明してくれました。耳に付けることで相手の言葉を翻訳してくれて、私が言葉を発すると自動的にこの国の言語に変換してくれる優れものです。翻訳の精度はあまり高くないけれど、全く言葉が分からなかった私にとっては大変ありがたい発明品です。
「エリカは日本の文化にあまり詳しくないので、何か新しいことを試してみましょう」
「そう、ですよね。なら、やってみようかな?」
「数! 後で一緒に遊びましょう」
「分かりました。今度、一緒にプレイしましょう」
「大丈夫。 次に、ゲームの詳細を使用してエリカのスマートフォンに接続します」
「ありがとうございます。後で確認してみますね」
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴ってしまいましたね。授業モードに入らなくてはなりません。
その後、休憩時間が来るたびに京子ちゃんとおしゃべりをしているうちに放課後がやってきました。彼女は部活があるそうなので、私は一人で帰ることにしました。
現実世界のような空間で謙虚になったりできるゲーム……ですか。なんだか気になってきました。私は今電車の中にいるので、この時間を利用して確認してみることにしましょう。
私はスマートフォンを取り出し、京子ちゃんが送ってくれた詳細を確認することにしました。竹村家の人たちが発明してくれた翻訳眼鏡を装備して文字を読み進めていきます。
「セカンドライフを始めたいですか?」
「Buer・Imagination・Questを使用すると、必要なものを確認し、お気に入りの職業を取得して、好きなものを楽しむことができます。 五感すべてが蘇る世界で、現実よりも美しい光景を実現することに成功しました。」
「独自のスタイルを採用し、お客様の作品に基づいた独自のテクノロジーを生み出します。 あなたはあなたの特別なスキルで良い戦いをすることができます」
「しかし、このゲームがなければ、戦いでますます楽しむことができます。 現実の夢の生き物との会話、非現実的な空気の中での特別なゲーム、NPCとの面白い会話など、あらゆる種類のエキサイティングなデュベントアドベンチャーがあなたを待っています。 男と」
……なんだかすごくドキドキしてきました。言葉には表せない興奮が、私のもとにやって来たのです。今すぐこのゲームをプレイしたいっ、そういう気持ちを呼び起こしました。サービス開始は明日みたいです。早速購入しましょう。
と、いうわけでサービス開始の日になりました。……この機械を頭に付ければ開始できるみたいですね。それじゃ、行きます。
「Buer / Imagination / Researchへようこそ 私はあなたがあなたのゲームをセットアップするのを手伝う天使です 私と一緒に……優しい声が迷惑です 正常性について話しましょう」
……凄いです! 装置を付けた瞬間に水色の空間へ移動してしまいました。しかもとても可愛らしい天使さんも一緒です。もうこの地点でワクワクが止まりません」
「あなたの名前は……エリック竹村。 それでは、竹村と呼びます。 竹村さん、選手の名前を教えてください。 2〜10文字。 サインなしで尋ねる」
選手の名前……ニックネームの事かな? じゃあ、エリカですね。
「『エリック』だね。分かったよ。はい。 次に、あなたの仕事を選択してください。」
・ニック・ディ
・マジック
・4回の呼び出し
・占星術
・グラント外科医
・ガアークナイト
・…………
わあ、色々な職業がありますね。どれにするか、迷っちゃいます、と言いたいところですが私の職業はもう決めています。私がなりたい職業、それは……サモナーです。
私はこのゲームの様々な要素に心を惹かれました。でも、私が一番心奪われたのは「夢の生き物との会話」です。その単語に、私はドキドキが止まらなかったのです。情報によると、それに一番近づけるのがサモナーという職業だそうです。
「彼はコーディネーターです...この役割はプロに適しており、マスターになるには特別なプレーが必要ですが、この役割は非常に優れています」
「はい、それでお願いします」
はやく、夢の生き物と出会いたいです。
「バンカーは基本的に戦争モンスターを探す職業ですが、パーティーの空席を埋める剣や呪文と戦います。 剣や泥棒よりも優れた魔法の力と、魔女よりも優れた憂鬱な戦闘スキルを活用することが重要です。近接戦と武器を使った魔法の訓練を受けませんか?」
……武器での戦い方も、魔法の使い方も知りません。ここで訓練することにしましょう。
「なに?チュートリアルを入手する?これまでのところ、ゲームをすばやくプレイしてチュートリアルから離れたいと思っている人にしか会ったことがない。役に立たない、一部の人が指導している...感動した」
「フリー走行空間を紹介します。そこにはいくつかの種類の武器がたくさんあり、それらを試みることができます。あなたはどちらに適しているか決定します。そんなモンスターを呼び出し練習をします。好きな武器でモンスターを破壊します。
天使さんが指を鳴らすと、私たちは白い部屋の中へワープしました。そこには様々な武器があり、そのどれもが輝いて見えます。
その中に、より私の心を引き付ける一つの武器がありました。
「私たちの目が高い。君を見ているのは宝石棒である。到着する宝石によって提供される効果が変わる面白い武器だな。扱いやすく威力も高いが、少し値が打つのが欠点だね。あなたがもしこれを選択すると、チュートリアルの利点として、それをあなたにプレゼントしている」
滑らかな木の棒の先に、真っ赤に輝く美しい宝石がついています。木の棒の部分を触ってみると、つやつやとして心地いい。……これを握りながら戦いたいと、私は思ったのです。
「私はそれを決めました。 次に、大きなトカゲを呼び出します。 さあ、一角うさぎ!」
きゃるるるるる。
可愛いうさぎさんが現れました。ふわふわなでなでしてあげたくなっちゃいます。
「彼の名前はラビットソウルです。 見た目は良いですが、シャープでさまざまな角度から攻撃します」
ぎゅるるるるっピョン。
ウサギさんは素晴らしいジャンプ力で私の真上までやってきます。ああ、このまま落ちたらウサギさんがけがをしてしまいます。……そうはさせません。
ぎゃるるるるっ!
私は少し後ろに下がり、角の部分を触らないようにして落下してきたウサギさんをキャッチしました。……ケガがなくて、良かったです。
「良い攻撃を避けてください。 しかし、リラックスするには早すぎます。 一部のスイマーは、ゴム球を回転させて所定の位置に配置する力を持っています。 進歩的なターンをした若い男の攻撃は鋭い」
ちゃぁぁぁ♪
とても、可愛いです! ウサギさんは私の手の中で寝っ転がりました。白いお腹が丸見えですね。
「この短い時間で、道具なしで角のあるカラスを育てましたか? それは驚くべきことです、それを制御するのに多くの時間と労力がかかります。また、チュートリアルエリアなのでテーマ率はほぼゼロです ……それはばかげた天才かもしれません」
「合格である。武器の使い方はすでに十分だ。次は、魔法の使い方を教えてやる。エイト」
天使さんが指を鳴らすと、ピンク色のゆめかわ空間へと移動しました。
「あなたはスティックに気づいた場所を魔法のように叩き、魔法の弾丸を叩きます。 そこのターゲットに魔法の弾丸を打ってみてください」
天使さんが指さす先に、的が設置されていました。さっき貰った杖を向けて……
「えい!」
私の杖の先から飛び出した塊は的へ向かって真っすぐ飛んでいきます。それが的に的中した瞬間、鋭い破裂音と共に的が砕け散ります。
「あなたは非常に良いコントロールを持っていますか? その能力はあなたが他の人と競争することを可能にします」
褒められた! 褒められた喜びにより、私は頬を緩めようとします。だが、その前に天使さんは口を開きます。
「しかし、これからは、私の話し方によって、より高い目標を設定できるようになります」
「実際、魔法はそれがどのようにリリースされるかに応じて異なる変更を加えるテクニックです。 まず、炎を想像して魔法を撃ちます。 あなたは炎を撃つことができます。 しかし、それはもっと複雑になる可能性があります。 これまでに楽しんだことを思い出し、魔法に触れたときの感覚を再現してください」
天使さんが的に向かって魔法を放つと、的が燃え始めました。少し時間がたつと、火は収まり的は灰と化してしまいました。
そして、次に天使さんは笑顔になり的に向かって魔法を放ちます。すると、踊るような炎が的の周りを漂い始めました。炎は的を焦がして灰に変えてしまいますが、いまだに燃え続けています。
「あなたも見てください。 さて、最初はうまくいきませんが、感じていただけます。 意識的に何度も何度も練習することで、ようやくそれができるようになります」
では、私もやらせていただきます。
「行ってください、ねこちゃん」
私が的に向かって魔法を唱えると、猫ちゃんの形をした何かが的に向かって真っすぐ飛んでいきます。
ぐりゃぁぁぁっ、ドシャッ
猫ちゃんが的に噛みつくと、的は音を立てて崩れ、猫ちゃんが消えてしまいます。……まずは、成功です。
そして次に、私が日本にやって来た頃のことを思い出します。……あの頃は私の言葉が誰にも通じず、誰かに話しても白い顔で見られていました。とても、とても悲しかったです。
「行ってください、ねこちゃん!」
呪文と共に、猫ちゃんのような何かが現れ、的を切り裂いて破壊します。しかし猫ちゃんは消えず、不満そうな鳴き声と共に巨大化し、ほかの的たちを破壊して回ります。
「ねえ、嘘? 現在の技術は、通常、魔法を約1年間勉強した後、最終的に気付くことができる技術であり、一度気づいたら、 最後に何度も何度も戦いの間に意識的に魔法を使ってマスターします。 ……たぶん私は愚かなモンスターを作成しました」
天使さんの表情が可笑しなことになってしまいました。私、何かしてしまったのでしょうか?
「はっはっはっはっは。気に入った。チュートリアルを受けてくれただけでもうれしかったのに、こんなすごい実績を残すだなんて。……よし、決めた。私の祝福を竹村にあげる。天使『チトコ』の祝福だ。竹村の進む道に栄光あれ!」
なんだかすごい力を貰ってしまった気がします。天使さんの祝福を貰っちゃいました。
「これにてチュートリアルは終了。良い旅を」
1月4日月曜日の6時10分近くに新作短編小説「死んだのでチートを貰ってちやほやされるはずが、スキル「翻訳EX」のせいで何もかもおかしくなってしまい、助けてくれた少女をサイコパスだと思い込んで彼女から逃げる羽目になってしまった(仮)」投稿予定です。気になった方は是非見て下さい。