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04〜出会いと別れ〜

 今回少し話に邪風が吹き荒れますが、流れの方向を勘違いされない様ご注意を。


「ふひぃぃ、危なかったぁ死ぬかと思った……」


 助かったと安堵の顔を浮かべた腸女が透子を見る、理由を思い出したらしく目を逸らし透子の腹からゆっくりと指を抜く。

 腹の力も抜けてイク。しかし焦点は外すまいと目を見開き我慢した。



――CHUPONN!――


 イヤらしい音に合わせてタイトになった透子の腹の肉がゼリーの様に弾み波紋を見せる、その波紋の中心にポッカリ空いた穴……




「穴っ!?」



 (おこ)れるはずの透子は(おどろ)いた。(おのの)いた。

 が、血は出て来ないその穴に期待していた。

 眼下の女から視線を完全に外し自らの腹に出来た穴に向け手を這わせ中指を穴にそっと挿し込む。



 指から感じられる生温(なまあたた)かい肌の(ゆる)い圧と第一関節が入るまでもない先細りの行き止まり、間違いない。


 透子は眼下の腸女を払い退()けクローゼットの鏡の前に立ち穴を確認した。



「ある……ヘソ!」


 床に叩き付けられた腸女が這うように来て鏡を覗き口をポカンと開け不思議そおに確認していた。


「あぁ! ……えっ?」



 自分でした事なのに本人も理解していないのか考えながら座りこみ腕を組む、鏡に映る透子のヘソを見て自分の人差し指を見つめ出した。

 何かを思い浮かべた様に自分の腹を眺め、指と腹を交互に見出してから一息つきおもむろに人差し指を自分の腹に当てがい、ゆっくりと位置を探り這わせはじめた。


 透子はその様子を唾を飲み見守りつつもゾワゾワとした感覚が全身に(まと)って来ている、鳥肌が立つ寸前の緊張感。

 女の指が止まり透子を見るニ人の目が合いお互いの意思疎通が重なり合っている事は明白、ニ人は同時に頷き女の腹に視線を戻す。


「入れるょ!」

「ぅん……」


 指がゆっくりと(つや)めいた柔らかい肌を舐めるように入っていく


――NUPUNUPUNUPUPU――


 目を(つむ)り何かを探る様に眉を細め奥へ侵入してイク、指先が何かに当たると女の身体がピクンっと反応し、細めた眉が開放され口を開き熱い吐息が漏れる。


「お、奥着いて……る、ぬ、抜いて……」


 透子は息荒く熱く火照(ほて)った肌に女のとろける様な(つや)めき求める眼差(まなざ)しを向けられ、(うなず)きゆっくりと女の身体を後ろから抱き締め腕に手を沿わせ手首を握る。


「イイの?」

「して……」

「イクよ」

「アッ、ダメゆっくり……」


 緊張から透子の腕が硬直して震えだす。


「ふひぇぇぇィャァァァ……」


 我慢して力む女の腹が指を締め付け尚更に透子の腕が震えだす。


「出して、お腹、早く、イク、イッちゃう、早くぅ……」


 何処か逝ってしまいそうな女の目に焦り一息つき手を離すとピクピクと痙攣(けいれん)し、激しい息遣いで指が中に引きづり込まれ、また奥まで入っていた。


 透子は力が抜けた女の身体をそっと脚に寝かせ耳元に(ささや)いた。


「今度は一気に出すよ!」

「やさしくしてね……」

「力を抜いて……」

「うん……」


「イクよ!」




――CHUPORUNN!――


「ふひゃ……」


 少し白くふやけた指からポタポタと水滴を垂らす女の腕を持ち、目を合わせたニ人は視線をお腹に向け微笑み声を合わせた。



「oh! ヘソ……」



 安堵で火照(ほて)った身体に感覚が戻り汗が引き、少し肌寒さを感じ始めた透子はヘソの先の鏡に映るニ人の裸を見ていた。




「あっ! 服!」


 透子はようやくタイトになった自分の姿を幻ではない現実世界の自分だと完全に認知したと同時に、それまでの自分の姿を過去の物として理解出来た事で現状を確認し始めた。


 脚に載せた腸女を払い退けクローゼットの中の服を引っ張り出しては広げ身体に合わせ投げ捨て、次から次へと

 下着も上着もスカートもジャージに至るまで引っ張り出し、ピンチを確信しヘタリこんでしまった。


 腸女には理解が出来ず透子をポカ〜ンと見ているしか無い。



――KYURUKYURUGURURUNN! KYURUKYURUGURURUNN! KYURUKYURUGURURUNN!――



 部屋に腹の音が鳴り響く……透子は不意に腹に手を当て確認するが鳴ってる振動は感じない! 完全に腸女だ!



「うるさぃっ!」



 透子は振り返り腸女の顔を見て眉をひそめた。腸女はポッカリと口を開け自分の身体を見回して音の出所を探している様にしか見えない。呆れて教える


「腹よ腹! あんたの腹の虫が泣いてんのよ!」


 腸女が腹に手を当て確認するが顔を横に振って透子を見ている。

 いぶかしげに見ていたがどうにもこうにも腹の音が鳴り止まない。


――KYURUKYURUGURURUNN!――


 面倒くさいが立ち上がり腸女の腹に手を当て、ココだ! と言おうとしたが確かに振動を感じない!?


 否、感じる!


 音の出所にゆっくりと目を向けた!

 が、それは有り得ない場所だった。


 まさかと思いつつも手をあてがうと振動が来た!


――KYURUKYURUGURURUNN!――



「頭ぁっ!?」


 


 ヘソ!ですから。

 規制派の人も、城島社長みたいに「なるへそ。」でよろしくお願いしますね。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  なるほど、頭は第二の腸と言いますもんね。 (↑逆だよ) [一言]  なるへそ♪
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