02〜出会いと別れ〜
章タイトルの設定が面倒なので、数字とタイトルで(笑)
「ぬぁぁぁぁぁ…今日も頭が糞重いわっ!」
午後も十時
アパートのベッドの中、体腸が芳しくない中で薄気味悪い女の笑い声で目が覚め苛ついていた。
連日連夜の暴飲暴食で普通なら胃もたれ必至の生活だが、快通快便により胃への負担は低く抑えられていたものの、ここ半年程の行動が負担を増加させていたせいだ。
以前は帰宅し自炊でテレビやゲームをしながら食べて寝るだけだったのに、ここ半年程は外で食べて帰宅し横になり、更にゲームをしながら間食や時にビールにツマミと晩酌する様になっていた為に、当然胃には物が入り続け休みなく負担を強いられるので寝ている間も働き詰めで負荷が重くのしかかる。
そんな中……割れ目・割れ目……と頭に響く女の声に
〈割れ割れうるさいわぁ! コッチは頭が割れそおに重いってのに、お前の頭をカチ割ったろかっ!?〉
と、ムカムカ苛つきが沸き出す中で、アホみたいなえへら声が頭に響く
『私の水魔法で周りの堀を濡らして広げて割ればGにスポッと入れるわ』
馬鹿馬鹿しい迄の下ネタに無性に腹が立ち、遂にはぶちキレた!
「おぅ割いてやんよ!」
立ち上がると同時に、頭に繋がっていた何かを掴んでブチブチゅブチゃッ! っと引き裂いた途端に気を失ってしまった……
――BUJURUCHURUCHUCHURUGUCHURUUU――
気が付くと、腹が割れ腸を引き裂かれた血塗れの女が横たわるグロい光景が目の前に……
吐きそうになるが吐く口が無い!?
逃げ出そうにも足が無い!?
意識が遠退くのを我慢し、もがき苦しむ最中に思い出した頭に繋がっていた何かを探そうと頭に手を……
無い!
〈私は今、頭だけだ〉
ぅわぁああ、と喚き顔を塞ごうにも手も口も無い……
が、思い返すに
〈そもそも私の顔って???〉
記憶が無い!
否、何故だか凄く可愛い小顔で理想的な体型の、濃厚なイメージが腹の底から湧き出して来る。
〈こ、これは、私の……〉
イメージを複写する様に強く思い描くと頭の中がスッキリとしていき、散乱していた血塗れの肉片や腸が線を成して繋がり連なって、まるで……
「魔人ぴー」
と、コチラを指差し爆売れ漫画のゆるキャラに例えて自身の体に起きた話の情景を消そうと躍起になる透子の引き攣った笑顔に、断腸の重いで真実を語った。
「人間の脳と腸は同じ組織体で、私の脳は腸。お前の腸!」
透子の目は見開いたまま固まった。そして開いた口から出てきたのが……
「うんこちゃうん!?」
その言葉に当然キレて取っ組み合い、顔を近づけ言ってしまった。
「なら、うんこ付けたるわぁっ!」
〈思い返しても思う、アイツのニヤァっとした顔ったら、本当に糞みたいな女だわ〉
しかしお互い困ったのが名前だ。
アチラが罵ろうにも「糞女」コチラが罵るにも「糞女」、これじゃ糞溜まりの肥溜め状態。
そこで休戦し名前を付ける事にした……のだが、あの透子という糞女は糞から離れられずに次から次へと……
「御手洗さん」
「腸長婦人」
「花子さん……」
「スカラベ」
〈あれ? 響きから外人ぽくて良いんじゃないの?〉
と、少し興味を持ったのを見透かした様に嫌な笑みをうかべた透子がニヤニヤと……
「流石だね! スカラベ……別名フンコロガシ!」
「ムキーッ!」
と、まぁ取っ組み合い第二ラウンド
しかし、お互い身体が気になり本気で叩けず抗うが気力が尽き一息も、ある事に気が付いた。
〈無い! アレが!!〉
元々ソコから外界を感じていたが、突然目鼻口が出来て世界を感じていたのに、目前の透子にあったはずのアレが無くなっているのを見てまさか!?
と、自分の体を見直し下を向くが、やはり無い。
慌て戸惑う姿を見て透子も気付き、ハッとした様子で下腹部を覗き込むも
――UWEENN――
泣きそうな顔でコチラを見て来た。お互いの裸体に何とも言えない違和感……
無くても良いのに無いとこんなにも違和感があるとは迂闊だった。
が、何か重責を担っていながら放棄したと思われているのを透子の顔から察して、取り繕おうと口にした。
「まぁ私にとっては、はじめましての世界だからね!」
テヘッ!
こんな誤魔化しでは無理と知りつつも、やはり無理矢理納得させられそうな透子の表情はクシャクシャになっていく。
なので気を取り直し一応フォローしようとしたのか、言ってしまう。
「未だ男に見られた事もないんだから大丈夫でしょ!」
|途端、透子の目が据わり怒りの炎か透子の背後が赤く染まる!
……向かいのジムの赤い床が反射しただけなのだが……
腹の底から轟く鬼の声!
「ほおぉおっ! でぇえっ! 風呂、温泉、海、更衣室……どうすんだコレッ!」
何とも現実的なお怒りでごもっともな返しにコチラも涙目に……
思いを巡らし2人揃って見合って天に向かって泣き叫ぶ事に
「ど、どうしよぉお!?」
私の書のオノマトペスタイルは如何ですか?
これが私の中のお洒落ですが、何か(笑)
――OSHARETOHAKOREIKANI――