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不思議な部屋

作者: 田中 蒼井

一人暮らしって怖いですよね。


私、立花 姫莉(ひまり)いいます。私はよくアホの子とか、ぶりっ子気取りとか言われますけど、これでも大学1年生です。よく『天然』と言われますが、『天然』ってなんでしょうね。後で調べて見ましょう。


ああ、話が逸れてしまいましたね。私は今年大学1年生になったので一人暮らしを始めたんです。

暮らし始めた場所は今私がいるこのマンションの206号室です。


ここからが本題です。

実はこの部屋には妖精さんがいるんです!たまに視線だって感じることがあるんですよ!

本当ですよ!私嘘はつけないんです。


妖精さんはいつも私が目を覚ます前に朝食を作ってくれるんです。それと、夕食も。

だから私、頑張って早く起きて妖精さんを見たいと思うんです。けど、私、1度寝るとなかなか起きれないんです。今日なんて目覚まし五回目でやっと起きました。隣の部屋が空家で良かったです。きっと近所迷惑になってしまいます。




後、妖精さんはイタズラ好きです。私が大学から帰ってくると、たまにものが無くなっていたりします。最近だと、歯ブラシ、ペン、リップとかですかね?でも妖精さんは優しいので代わりに新しいものを用意してくれるんです。この前なんか布団が新しく変わってました。



ものが無くなるといえば、最近洗濯したものが消えちゃうことがあるんです。不思議です。風はそんなにキツくなかったんですけどね。でも、妖精さんは優しいので、新しいものを用意してくれます。たまに失くしたものよりもいいものが来た時はびっくりしました。



そんな優しい妖精さんですが、どうやら寂しがり屋さんなようです。私が目を覚ますと、たまに体や顔がベタベタする時があります。きっと私が部屋に来るまで1人で寂しかったので涙を流したんだと思います。そんな妖精さんのために私はこの部屋を引越ししない決意をしました。




前に妖精さんの凄さを感じたことがありました。歩いていた時、どうやら大切なキーホルダーを無くしたんです。とってもとっても胸が痛みました。そんな時ドアを叩く音が聞こえたんです。部屋を出てみると誰もいなかったんですけど、ドアに無くしたはずのキーホルダがかけてあったんです。

きっと恥ずかしがり屋の妖精さんが探してくれたんだと思います。妖精さんってやっぱり凄いですよね。




どうしたんです?なんで恥ずかしがり屋なのかって?ふふふ。

実は前に妖精さんを1目見ようと頑張って寝ずに起きたことがあったんです。次の日は大学もなかったので起きてみようと思ったんです。そうです。その日初徹夜をしてみようと思ったんです。

頑張って起きていたらドアの音と足音が近づいてきたんです。

私、その時「妖精さんですか?」って声をかけてしまったんです。それがいけませんでした。

妖精さんは恥ずかしがって出ていってしまったんです。その日は超食も用意されていませんでした。

もし、このことで妖精さんが二度と私の前に現れなかったらと恐怖に陥りました。

だから私、妖精さんに謝りました。「昨日は驚かせてごめんなさい」って。

そしたら、次の日妖精さんやって来ました。

とっても嬉しかったので「ありがとうございます!ご馳走様でした!」と私は元気よく言いました。

すると次の日いつもの朝食と共に「ありがとう」って書かれてました!私今でもその紙は宝物です!





でも、一つだけ妖精さんに内緒にしてることがあるんです。妖精さんを驚かせてしまった日、私見たんです。妖精さんのシルエットを。なんと妖精さんは女性じゃなくて、男性だったんです!妖精さんは女の人って決めつけてしまっていたので少しだけ反省しました。




え?このことを友達に話さなかったのって?

話してませんよ。ふふふ。だって話したら妖精さんがどこかに行ってしまうかもしれませんから。



?なんで僕には話したのって?

それは妖精さんに選ばれたからですよ!

だって家に帰ったら貴方がいたんですもの、きっと妖精さんは貴方を招き入れたんだと思います。なら、妖精さんのことを話しても大丈夫かなって思ったんです!というか、私もそろそろ誰かに妖精さんの自慢をしたかったんです。


妖精さんがいるって信じてくれました?


ね、この部屋、不思議でしょ?



隣の空き家にも妖精さんはいたりします。

読んでいただきありがとうございます

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