表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢喰旅行  作者: 憂。
1章 初めての日記
4/10

フェイさんの夢の秘密

 あれからご飯も食べて、すっかり夜になってしまいました。お魚さんの力のおかげか、元気が出過ぎてしまったようで、お掃除のほかに、普段しない模様替えまでしてしまいました。うん、大満足。

大満足なのは良いのですが、少し疲れてしまいました。これでは意味が無いぞ。良くない良くない。

次から夜に予定のある日は、お掃除も模様替えも後回しですね。私は偉いので、ちゃんと学ぶのです。えっへん。


…フェイさんの見てる夢って、どんなものなんでしょう。


これから見に行くので丸分かりなのですが、行く前に考えるのも楽しいです。今日お話した時、ちらちらとティアナさんを見ていたので、多分ティアナさん関係の夢だと思うんですが…ふーむ。自分のお嫁さんが好き過ぎて…とか、いや、それは悪夢じゃないか。

なにかお2人が結婚するまでにトラウマがあるとか…それはありそうですね。

今まで色んな方の悪夢を喰べてきましたが、大体の方が過去のトラウマや、後悔してること、嫌なことが原因でそういう夢を見てしまっているようです。昔お財布を落としてしまって…とか、花瓶を割ってしまって…とか、些細な事でも夢には大きな影響が出るみたいで。女性の告白を断ってしまった…なんていう、ある意味ハッピーで男性の敵のような方もいましたが、人それぞれ悩みは違うものです。うんうん。


そんな色んな方の悪夢を解消する手助けをしてる私ですが、私が嫌な夢を見た時はぶぅちゃんが喰べてくれます。実は優秀な子なんですよ。よしよし。


「ぶぅ?」


なんでもないよ。いつもありがとう。


「ぶぅ!」


…可愛い。

ぶぅちゃんに癒してもらえたし、そろそろ行かないといけませんね。きっとフェイさんも寝ているでしょう。遠足前の子供みたいに、寝れずにソワソワしていたら…それはそれで面白いかもしれません。写真にとって、ティアナさんにプレゼントしてあげよう。


ぶぅちゃんを連れてまた街まで歩きます。いつものお洋服に着替えて、暗い道をトコトコ進んでいきます。ご機嫌なので、ぶぅちゃんには小さいシルクハットを被せてます。ぴょこぴょこしててこれまた可愛い。


「♪〜」


気に入ってくれたのかな?良かった良かった。


夢の中に入ると言っても、特別な準備も、格好も必要はありません。なんていっても、夢魔ですから。えっへん。

なので格好は日中と同じです。真っ黒のパーカー、お気に入りです。肩の部分が出ていて、腕はダボッとしてます。可愛いなぁと思ってゲットしたら、私の想像よりサイズが大きかったみたいで、ダボダボちゃんになってしまいました。

…私が小さいのかな?

でも、あんまり人にジロジロ見られるのは好きではないので、大きめのフードは助かります。基本かぶりまくりです。もこもこ。


そんな誰も得しない私のお気に入りのお洋服の紹介も済んだところで、〈ハウ〉の入口に着きました。日中は人も沢山で賑やかだったのに、夜はすごく静かです。私達の足音が凄い響きます。剣のおじさんも寝てるのかな…いや、ぶんぶん聴こえるし、素振りかな?そんなに剣が好きなら、武器屋でも護衛でもやればいいのに。


周りがあんまりにも静か過ぎると、私達も音を立ててはいけないという気持ちになってしまいます。普段は気にもしていない、呼吸音ですら凄く大きく聴こえて、なんだか恥ずかしいですね。興奮して息が荒い人みたいだ。はぁはぁ。

ぶぅちゃんも同じ気持ちなのか、少し静かに歩いて、息を潜めているように見えます。しっかり配慮出来て、偉いぞ。あとでご褒美あげなきゃ。


フェイさんとティアナさんのお家に着くまで、本当に誰とも会いませんでした。明かりのついているお家は何件かあったのですが、お外に出てる人はいません。皆さんもう寝る時間ですよ。明かりは消しましょう。

このおふたりのお家は明かりも消えていて、もう眠っているようです。優秀ですね。うんうん。


お家の横側に歩いて、寝室の窓の前まで向かいます。以前寝室にもお邪魔しているので、場所はバッチリです。鍵は…うん、しっかり開いてますね。感心感心。


ここで鍵を閉められると、無理矢理入ることになってしまうので、最悪起きてしまうんですよね。そんな目覚め、悪夢よりも最悪です。窓を壊されて、叩き起こされるんですから。


今回は開いているので、窓をカラカラ開け、そのまま入ります。お邪魔します。


フェイさんとティアナさんは同じ寝室なので、おふたり共それぞれのベッドですやすやです。ですが、フェイさんはなんだか少しうなされているような…?もう悪夢を見ているのかな。…うーん、気になる。


早く問題解決をしてあげたい気持ちよりも、正直どんな夢を見ているのかが気になってしまっているのですが…ササッと夢を覗いてみましょう。おでこに手を添えるだけで入れますから、夢魔はお手軽ですね。安心してください。ぶぅちゃんもちゃんと着いてこれます。


夢にはいる時は、なんかふわーっと身体が浮くような、もしかしたら落ちているような、そんな不思議な感覚になります。ジェットコースターが近いかもしれません。私はその感覚嫌いなので、ご馳走のためとはいえ、これだけは慣れませんし、無くなれと思ってます。


 ──夢の中に入った1番の感想は、なんだこれ、でした。ぶぅちゃんもキョトンとしてます。

だって、体育座りしてるフェイさんはずっと1人でぶつぶつ何かを喋ってますし、まぁまぁ遠い所でティアナさんはただ微笑んで立ってるだけです。…なんかの儀式だろうか…。


もう一度言わせてください。なんだこれ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ