表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
JOTTO  作者: 穢兎
3/3

3、地中海上 客船〈ゴッド・セレブリティ〉  特別展望デッキ②

「ワイン、のむかい。本物だよ。葡萄から作ったやつ。

はは、初めて飲む奴はみんなそんな顔になるよ。

強烈だろ。

でも、それが本当の味ってやつさ。

合成食糧なんて、もう二度と食えないね。

万が一俺が平民に落ちぶれたら迷い無く餓死を選ぶ。


ある種の快楽は、一度味わうと忘れる事が出来ないのが人間だよ。

特に、性と食。結局これに尽きる。


ああ、JOTTOについてだったね。

あの、生存者。Yだっけ。会ったのかい。

精神病棟か。

主なインフラはどの国も牢獄と精神病院の建設だけだな。

データが正しければあの男30代だよな。

見た目は老人だったけど。

まあ、ホストコンピュータも改竄だらけだから、

本物かどうかなんて誰もわからないけどな。


俺らの中でJOTTOに入ったのはFだけだね。俳優の。

あいつはまわりに女がいれば、いい格好せずにいられない馬鹿だからね。

女2,3人と入って、ま、恐らく死んだろう。

本来臆病でなんにも出来ない奴だからさ。

Bは、芸術家っていっても、元は落書き錬金術の類いで名を売ったボンクラだから、芸術的探究心も端からないし入る勇気なんてない。明らかにビビってたよ。

Rのボーカルなんてのは凡庸な歌詞とループ音楽で童貞処女を相手にぬるい連帯歌ってるマヌケだし。

俺ももちろん、入らなかったよ。

お察しのとおり、金を稼ぐしか脳のない猿だからね。

リスクは極力とらない。

そこに莫大なリターンが無い限りはね。」

お読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ