テレビゲーム
−カチ、ブゥン−
久々にゲームを出した、古いブラウン管テレビの静電気を触りつつ据え置きゲーム機をテレビに繋げた。
色とりどりのカセット達、彼らは私をいろんな世界に連れて行く…
カセットをセットし、電源をつけコントローラーを握れば、私は世界を救うヒーローや不思議な国の住人にさえなれる。
「なつかしい。」
カセットの山になつかしいゲームがたくさん。
「おや?こんなゲームあったかな…?」
真っ白なカセット。題名も書かれていなかった。
「覚えてないし、やってみるか。」
見慣れたゲームをやりたかったが、興味をもった私は見慣れないカセットを手に取った。
−カシャ、ポチッ、ピコン−
ゲームは無機質な音を立てついた。
白い画面、何のゲームか全くわからない。
「タイトルが出てこないな?壊れているのか?」
画面をしばらくみていた、その時。
−コンニチハ、僕は、ゲーム機です−
驚いた、ゲーム機が喋ったのだ。
−昔は、いつも、一緒に遊んだよね−
うん。と頷く、昔は毎日親に怒られるまで遊んでいたなと思い出した。
−最近、遊んでもらえなくて寂しかったよ−
「ごめんね、僕も大人になるに連れ忙しくなったんだよ。」
−そうだったんだ。でもね、たまにでいいから、また、遊ぼうよ−
「いいよ、遊ぼう。また暇な時に遊ぶよ。」
−ホント?約束だよ−
−プツン−
私は目を覚ました。どうやら寝てたらしい。久々に引っ張り出したゲーム機が影を落としてこちらをみている気がした。
何か、夢を見たような気がするが…まぁ、いいや。久々にゲームをやるか。
−カチ、ブゥン−
ここまで読んでいただきありがとうございました。
無限ループ?かもしれませんね、どっちでもありませんのでご自由にお考えください。
ホラーのつもりはないので怖かったらすみません。気味が悪い気がしますけども。