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(仮)王様と王妃様  作者: ちしゃ
愚王陛下の物語
4/38

*3*

結婚後、今回の件で学び嫌な義務はとっとと済ます方が良かろうと、かなりの頻度で王妃サフィーリアの元へ通っている。


人形サフィーリアは、はじめは、抵抗も反応も見せずまるで本当の人形を抱いているような錯覚を受けるが、だんだん意識が遠のき、無意識に近づいていくと感情の様なものをのぞかせる。


たまに抵抗にあうのもこの時で、緩い抵抗を受け、何かワクワクするような感情が沸き上がり、私自身の嗜虐性を自覚させられる。

・・・・・・いや、征服欲というものなのかもしれない。


現在、側妃どもに子ができると面倒だということで、避妊薬が処方されているが、可奴らを抱くことは無さそうだし、王妃サフィーリアが子を産む可能性を盾にツヴァイ公爵一派に側妃どもを返品できないか言ってみるのもよさそうだ。


少々面倒だが、正妃が孕めばそれで面倒事が少なくなるし、あまり異母兄弟が多くなることはツヴァイ公爵にとっても都合が悪く、無意味に王位継承争いを起こす結果になる可能性が否めない。




まあ、このまま私があの馬鹿女どもに通わなければ子が生まれることは無いが・・・






◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



結婚当初は、ただ抱くだけに訪れていただけだが、最近は何も話さずともただ傍に寄り添いはべっているだけの王妃といる時間に安らぎの様なものを感じていた。


かしましく、わがままな側妃どもの傍で、人形サフィーリアの方が静かでましだったからかもしれない。



私が側妃どもに通うことがないのに、王妃サフィーリアの元へは通っていることが、側妃どもに知られ、側妃どもは王妃に嫌がらせを始めたようだ。


王妃がどう対応するのかと、近衛に王妃を観察させた結果、

投げ込まれた動物の死骸は庭師に言って庭園の一角に埋め、

毒虫は捕まえて処分し、ゴミは廃棄、

食事に毒を盛られてもそのまま食べたという。


流石に側妃たちも、少量とはいえ毒物の入った食事をそのまま食べた王妃が恐ろしかったようで以降の嫌がらせは、嫌味や、汚物の贈り物などの物語に出てくるような低俗な嫌がらせが続いたようだ。



あの人形、何もしなさすぎではないだろうか??


普通なら報復措置を取ると思うのだが・・・?

何を考えているんだか・・・面白くない。



まあ、それらの嫌がらせを受け、私にも被害があったとして、側妃どもが駆逐されたわけだが、世の中なにが幸いするかわからないとこの時はおもった。



こうして結婚後、数か月が過ぎる頃には、私は側妃ども全てを返品することに成功したのだった。


側妃どもがいなくなっても人形サフィーリアは、気にするそぶりも見せず、居なくなる前と同じ生活を続けている。


あの、無表情の中で一体何を考えているのだろうか?


そうこうするうちに王妃が懐妊した。


私にとって初めての子であるが、母親があの悪徳公爵の娘でまともに育つか不安は残る。


・・・・まあ、最悪廃嫡して、別の女に子を産ませるのも手だ。


そして、この頃何故か私が人形サフィーリアを寵愛しているという噂が流れた・・・・・・せぬ





お読みいただきありがとうございました。

本日中にもう1話アップする予定です。


誤字脱字などありましたら教えてください。

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