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本日2話目。
ルイザさんの話が長かったですが、こちらは短めです。
ある日ルイザが唐突に言い出した。
「ユリウス様と、アルティナ様は、王妃様の宮では無く、私たちの住む本宮に住むべきではないのですか?」
「2人とも王妃に懐いているし、何よりまだ幼いのだから実の母親と一緒で構わないのではないか?」
「王子様と、お姫様ですし、本宮で生活の方が、対外的にもよろしいと思うのですよね。
それに、王妃様ばかりが、可愛い陛下のお子を独占してずるいです。」
少し拗ねた態度で、結局は子供たちが王妃の宮にいると、自分が会いに行きずらいというわけらしい。
何とも可愛いおねだりだ。それならと、
「愛しい私のルイザ、私は君の子ならばもっと可愛くて素敵な子供が生まれると思うんだが・・・」
ルイザの耳元でささやいてやる。
「まぁ。・・・・私も、陛下と私の子が早く欲しいと祈っているのですが、中々叶いませんの。」
陛下協力して下さいます?という目を向けられそして、私たちは甘やかな夜を過ごす。
これだけ愛を交わしているルイザとの間に子供ができず、愛していない人形との間には直ぐに子供ができた。
子供とは、欲しいと思うものには中々にできづらい物なのだろうか?
今度侍医にでも聞いてみようか?
一応、側近達に息子と娘を人形の宮から、本宮へ移すべきでは無いかと聞いてみたら、即刻却下された。
「陛下とルイザ様の睦言を子守唄に聞かせるつもりか?」
と、言われてしまった。
確かに子供が側にいるのに睦言を聞かせるのは拙いし、せっかくの良い雰囲気を子供に害されるのも考え物だ。
「部屋に閉じ込めておけば・・・・」
と言ったら、思いっきり冷たい目をされた。
最近側近たちの視線が痛い。
近衛達はまだましだが、それ以外の者達の責めるような視線が痛い。
なぜ、そんな責めるような目で私が見られなければならないんだ。
私は何もしていないだろうが。
人形が気に食わない王妃だからと、王命で無理やり離婚にこぎつけることもしていないし、ルイザの為に子供たちを本宮で暮らさせる計画も実行に移していないのに。
まあ、最近は、何故か全然子供たちがルイザ懐ず、気落ちしたルイザを慰める事を理由に少し政務をサボったのは認めるが、そんなに、責められることではないと思う。
お読みいただきありがとうございました。
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