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プロローグ
「あぁ、やっと終わった」
夜勤のアルバイトを終え、開口一番に告げる言葉。
いつもは22時から6時までのシフトに入っているが今日だけは違った。
前の時間に入っている人が急に休み、5時間早めに来ることになってしまった。
「さすがに13時間も働くと眠いな」
そう言いながら目をゴシゴシと擦りながら、バイクに跨った。
いつもの帰り道をバイクで走行していたが、長い時間働いていた疲れが出てしまったのか、数分ほど居眠りをしてしまった。
次の瞬間、急激な発光と衝撃を最後に意識が失ってしまった。
即死だった。
目覚めるとぼんやりと2つ影が覗き込んでいた。
「・・、・・・・・・・」
あれ、よく見えないな
と目を擦ろうとして気が付く。
「!?」
手が届かない問題ではなく、今まで見てきた自分の手ではないとこに気が付く。
それも話すことができないと気づくのであった。