UHS #3「命の差別」
「さて、今日も出勤です!!」
ここはUHS(以下略)。
さて、今日のサービスをお話しましょうか。
本部「今日の現場はここだ。」
私「...」
本部「どうした?」
やっぱり、人が亡くなってししまうというのは嫌だ。最近は出動命令が出る度に気が重くなる。
私「なんでもありません。」
でも、気は強く持たなければ。
そう渇をいれて歩きだした。
本部「ついたぞ。」
私「こ...ここですか?」
本部「ああ...そうだ。」
異様に暗く、重く、威圧感のある場所だった。
無理もない。ここは刑務所なんだから。
私「ここで亡くなってしまう人...」
私は最悪のパターンを考えてしまう。
...いやいや。まさか、まさか...
思えば思うほど、気持ちは暗く狭くなっていく。
そして、その予想は、的中してしまう。
本部「今回はあの死刑囚だ。しかも、冤罪だ...」
私「...ぐぅ...ああぁ...」
嫌だ。嫌だ。考えたくもない。この世界で、死刑囚ほど命が軽視される存在などない。しかも冤罪だった。嫌だ。嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だ嫌だあぁ...
私はもう、体が動き出していた。
今回は面会人として会えるように事前に手を打っていたという。
私「最期の願い、叶えましょう。何なりと仰って下さい。」
私はもう既に涙を流していた。こんな、こんなことがあってはならない。冤罪なんて、あってはならないのに...
死刑囚「いいえ。私は罪を受け入れます。」
予想外の返事だった。彼は、怯える様子もなく、微笑んでいた。
私「なんで。なんで...ですか」
死刑囚「そもそも...殺害させたのは私と言っても過言ではないんです。」
回想...
(私は、普通の家庭で生まれて、普通に暮らした。)
(でも、ある日、私は友人の家を、酒を飲んだ勢いで滅茶苦茶にしてしまいました。その中に、大切なものがたくさんあったらしいです。)
(その日から友人は狂いました。だから人を殺したらしいです。)
(今の警察もバカですねぇ...)
死刑囚「あの日...あの日...迷惑をかけたのは、私ですよ...」
彼は泣きながらそういった。
私「...再審請求はしなかったんですか?裁判での弁護は?」
死刑囚「すべてやってませんよ。人様に迷惑をかけたときは、潔く受け入れるんです。」
彼は、まるで未練がないように、笑っていた。
私「...いいんですね?」
死刑囚「...はい。」
私「...わかりました。でも、あなたの人権は守ります。」
時間がなかった。証拠が集められる時間がなかった。私は、なくなくそれを受け入れてしまった。
死刑囚は、そのまま「ごめんなさい」といって亡くなってしまったそうです。
後日、私は証拠を集めて無罪を証明した。
これが、彼の心を少しでも軽くできるものにしたい。
私は、あの時死刑囚が残してくれた証拠映像を、何度も見返した。涙が止まらなかったが、それでも私は笑おうとした。彼と同じように。
ここからは夢でもないです。オリジナルになっていきます。




