職場へのお土産
大型連休が終わり、昨日から会社の仕事も再開になっていた。職場の入り口付近のテーブルには、各自が旅行先で購入したお土産が自由に取り分けられるように置かれていた。今日もそのお菓子を分け合いながら、みんなリフレッシュした様子で、連休中の出来事をおしゃべりしていた。
詩も何か一つ貰おうと思って、そのテーブルに近づくと、
「詩ちゃんのこの星の形のお菓子、美味しかったよ!」
と後ろから丈の長いスカートが似合う美紀先輩が語り掛けてくれた。
「ありがとうございます!休み中に実家に帰省していたので、駅のお土産売り場で買っただけなんです。味は大丈夫でしたか。」
「もちろんよ。デザインも可愛いし美味しかったよ。ありがとう。」
朝から尊敬する美紀先輩に褒めてもらえた。何だか嬉しい。
午後からは月一回の職場ミーティングだ。会議室に職場のメンバー全員が集まったことを確認した後、オフィスに映える明るいベージュ色のブラウス姿の松野さんが会社の動向や他部門の状況を話してくれた。その後は、いつものように各自から担当案件の進捗紹介だ。詩も簡単に抱えている案件の状況を報告しておいた。
みんながそれぞれの報告を終えると、最後に松野さんが今後の業務の分担について提案してくれた。
「派遣の佐藤さんも少し慣れてきたみたいなので、湖嶋さんの事務の仕事は、徐々に佐藤さんにお願いしようと思っているの。」
事前に話は聞いていたので、詩は頷いた。
「それでね、湖嶋さんにはこの新しい案件をお願いしようと思っているの。」
と松野さんがこちらに微笑みかけてきた。
美紀先輩も菜美ちゃんも事前にこの話を知っているのだろう、同じように微笑んでいた。
「調整に手間取ったら、遠慮なく私に言ってね。私が調整するから。」
と松野さんは続けた。松野さんはいつも頼りになる上司で心強い。
「ありがとうございます。了解しました。」
と詩は快諾した。連休前に自分から申し出た話に松野さんはきちんと対応してくれた。
さあ、今までみんなに迷惑をかけた分、頑張ろうと詩は思った。




