暗証番号の解読
私だけが見つけることが出来るとは、どういうことだろう。いっちゃんが私に伝えていた何かに違いないが、それが何かがわからない。
最もミステリアスな文章は、メッセージの最後の部分だ。
『伝えたいことを「詩」にしました。』
そして、以下の謎めいた6行の詩。
素のままの姿で会いに行くよ。
要としての君のいる世界に
ノアの箱舟に乗ってでも。
数えきれないほどの時の中で
全てを分かち合った二人が
完成した人間になるために。
そして、その後に
『I will be always be with you forever.』
の英語の文章、そして彼の署名と六芒星のマーク。
この最後の部分が暗証番号のヒントかと思い、これまで何度も読み返したが、やはり何も浮かんでは来ない。
今日も諦めてもう寝ようか。そう思って席を立ち、リビングのテーブルの向こう側に置いたティーサーバーを片付けるために、向かい側の席の方に移動したとき、詩は気づいた!
用紙を反対側から見たときに、ある言葉が見えた。
「完」「全」「数」…
文字は逆さだが、文章の一番右端に位置する文字を縦から読むと、
「完全数」になっている!
心臓の鼓動が早くなった。
その後も一番右端に位置する6つの文字も縦に続けて読むと、
「完」「全」「数」「ノ」「要」「素」
そう、「完全数の要素」だ!
この詩は、私にそのメッセージを伝えているんだ!全ての情報を理解した後でないと、意味がわからない言葉。
完全数の要素…
いっちゃん、やっと分かったよ!
大切なものが何かはまだわからないけれども、暗証番号はこれだね!
六芒星の印のある封筒、6つの星からなる冬のダイアモンド、そして6行の詩、全てが6に繋がっている…
そう6の数字、それは完全数。
人間は独りでは不完全。だから寂しくて、残りの片方を探している。だから完全を求めている。
いっちゃんが私に話してくれたMy sweet better half。
この話を知る私だけが見つけることの出来る暗唱番号。
それは、完全数の要素。
そう、1,2,3,6…
この夜、詩は興奮してなかなか眠れなかった。
いっちゃん、貸金庫の中の大切なもの、受け取りに行くね。
待っていてね。
私もいつも傍にいるよ。




