完全数6
だからどうしたというのだろう。たまたま、そういう数字があっても不思議ではないという疑問を持ったまま、本を読んでいくと念押しするように、この世界は完全数で成り立っていると記載されていた。
例えば、1年が12月なのも6×2だし、1日が24時間なのも6×4だし、1月が30日なのも6×5だし、1時間が60分というのも6×10、円の角度が360なのも6×60だからだという。いずれも、完全数6で支配されているからだという。
確かに小さい頃から時計の文字盤を見て、ここは10進法ではなくて1から12までなんだと思ったことがある。ただ、今まで別に疑問もなく、これはそういうものだと思っていたし、カレンダーを見ても1年は12カ月というのはそういうものだと思い、あまり疑問を感じることはなかった。
だけど、確かに6に関係している数字であることは明らかだった。一体、誰がそう定めたのだろうか。
ちなみに、この本では6の次の完全数は28であり、月の公転周期は28日らしい。ここでもまた、人間の頭蓋骨や歯の本数は28という記述があり、人体の構造にまで完全数が影響している示唆がなされている。
更に28の次の完全数は496で、古代ギリシャではこの数字を天地創造の神の数字として取り扱っていたらしい。例えば、ヨハネの福音書第1章は496の音節から出来ていると言われているらしい。
次から次へと、偶然の一致とは思えない事実を知るにつけて、詩は神秘的な何かを感じた。ピタゴラスという天才的な数学者が、これを数秘術として後世に遺したことも頷ける。
そのとき、芽依ちゃんの言葉を想い出した。
「三角形を二つ組み合わせた六芒星は、男と女、精神と肉体、天と地、神と人などの融合を意味しているから、完全とか調和の意味があるの。」
その言葉を頭の中で聞いたとき、何かが閃いた!
六芒星の意味がわかった気がした。
・ピタゴラスの三平方の定理とは三角形に関する定理…
・三角形を二つ組み合わせると六芒星…
・6は完全数…
あの手紙の封印に使われていた六芒星のマークには、完全数という意味があったんだ!
人間は自分一人では不完全な存在。だから独りだと寂しくて、完全になるために自分の残りの片方をもつ相手を探している。プラトンの人間球体説… 別々の記憶が一つに繋がった。
本を床に置いて、リビングの戸棚に大切にしまっている七日間物語を取り出してみた。ここにはいっちゃんの言葉で、My sweet better halfのエッセイが綴られている。
その文書を開くと、そこには『完全性を求めるための相手への気持ちが愛の本質』とあった。
愛の結晶、完全数6。
私と幸せな家庭を築くための象徴として六芒星に願いを込めていたのかな…、そう思うと胸が熱くなった。




