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Pomegranate I  作者: Uta Katagi
第4章

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ドイツの写真

 画面上のフォルダを開いた。ドイツで撮影したたくさんの写真のリストが画面に現れた。これだ、見たことがある。写真をクリックして閲覧していくと、その多くはドイツ人の仕事仲間との写真だった。現地オフィスでドイツ人と仕事しているいっちゃんの写真が、国際的に活躍するビジネスマンみたいでなんだか格好よいなと当時も思ったものだ。休日のレクリエーションだろうか、ドイツ人の仕事仲間とヨットに乗ったり、スキーをしている写真もある。どれも、いっちゃんはとても楽しそうな笑顔で写っている。


 一方、人物が写っていない風景の写真もたくさんある。いっちゃん独りで観光したのだろうか。おそらく、その写真のファイル名が場所の名前になっていたので、仕事場のオフィスの近隣にある公園や建物の写真だろうと思った。ヨーロッパ風の建物や風景が美しい。いっちゃんは、ここで、私の知らないいろんな風景を見たのだろうな。このときもずっと、真理の追究をしていたのかもしれないと思うと感慨深かった。


 画面にあるファイルの写真を次々に開きながら、下側にスクロールしていくと、とうとう最後の写真になった。それまでの写真は見たことがある気がしたが、この写真だけは見たことがない気がした。後で追加したのだろうか。写真に写っている空の色が重たい鉛色だ。雪が降っていたのだろうか、遠くの景色が霞んでいてよく見えないが、そこが湖なのか海なのかがよくわからないが、水辺の向こうにある島を撮影した写真だった。出張期間の終わりが年末だったので、その頃の冬の風景だろうか。


 あれ?この風景。

 どこかで見た記憶がある。


 何かの予感にドキドキしながら、目を見開いてその写真を詳しく見てみると、島の船着き場だろうか、 そこには小さな小屋が写っていた。

 あ!これって?

 小さくて識別できないが、夢で見た小屋に似ている!

 小屋の様子はわからないが、夢でみた霧がかかったような風景。

 もしかして、あの夢の風景は彼が見た風景だったの?


 胸が高鳴った。

 ここはどこ?その写真のファイル名を見て、詩は驚いた!


 ドイツ語でRoseninsel…

 日本語に訳すと薔薇島!


 青い薔薇ってもしかして…

 心が震えた。


 目的地が決まった。

 ヨーロッパには青い薔薇のブローチを身に着けてここに行こう。そこに何があるのかは全くわからないが、そこに訪問すれば、奇跡がおこるかも知れないと、詩はそう確信した。


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