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言葉の綾

暫く執筆をせずにいたので投稿が遅れてすいません。

あ、後ブランク(?)で文が可笑しいかもですが勘弁してやってください(汗)

「泊眞くん、校長を影で糞呼ばわりかぁ?お前全教科1な」


いきなりのことに驚く2人だが最早互いに剣は止められない。

一方の無防備に座り込む校長には回避が出来るとも思えない。いや、出来る筈がない。


「因みに蒼井…お前の制服は、兎に角気に入った。よく俺の提案したものを着てくれたな!全教科5だ!!」


しかし、回避しやがった。蒼井と疹、互いが再度武器をぶつけ合う瞬間に頭をヒョイッと下げただけ。

それだけで日本刀が校長を避けたかのような流れを作り出し、彼は攻撃の道筋から外れたのだ。


「なっ…」


これには疹もショックだった。今まで培ってきた自らの誇りとも言うべき剣技を簡単に避けられたことはかなり大きなことなのだろう。

目を大きく見開き、標的を蒼井から校長へと切り替える。

校長を襲うのは剣の雨





ーー雨





ーー雨




ーー雨





ーーー傘


しかし、それを全て紙一重で避けて動くのだから校長もやり手だ。

由緒正しい男の、洗礼された剣技を簡単に避ける姿は美しい。

普段の駄目男の姿が見られない程の動作だ。


「お前な、教師にこんなことして良いのかよ?」


しかも軽い口調で言葉を放てるのだから凄まじい。

暫くして「こいつには勝てない」と踏んだのか、疹も刀を懐に戻す。


「教えろ」


「はい?」


「教えろ!何故そんな動きが出来る!?」


だが、再度始まったのだ。質問の『雨』が。


「いやな…別にこれくらい普通だろ?」


「普通ではない!貴様の動きは人のそれを越えて…」

「じゃあ人じゃねぇーんだろ?」


「何をっ!」


しかし、これも校長は軽く流して行く。

素晴らしいスキルだが、「じゃあ人じゃねぇーんだろ?」の場所に疹は過剰に反応、またもや腰の刀に手を掛ける。


「おめぇは頭に血が上りやすすぎ」


ーーパチン


まぁ、そうだろう。いい加減呆れた蒼井に鉄板入りの画鋲で頭を叩かれた。

余談だがこの際 蒼井は小学時にプールの授業で「裸足になるため画鋲に注意しなさい」と言う教師に「がびょーん」と叫び説教を喰らった友人のことなんかを思い出していたりする。


「人ではないと!蒼井!!こいつは人ではないのだぞ!」


「いや、言葉の綾だろ…」


蒼井は「馬鹿だ」と内心バカ笑いした。「こいつ天然だ」と。


「ははははははっ!馬っ鹿じゃねぇの!?言葉の綾なのに…はっははははは!!はい、そこの廊下雑巾がけ16往復」


しかし、内心ではなく 堂々と外でバカ笑いしている男もいた。校長である。

生徒を罵倒し、体罰さながらの良く分からない命令を下す校長。酷い絵面である…。


「お前…良いのか?そんな命令で」


流石に酷いと思ったのか蒼井も制止に掛かる。



だが……





………止まらなかった




ーーー


「いやさ、言葉の綾くらいで…やめろよ」


雑巾でひたすらに床を磨く疹。

それを普通に見下す校長。

諦め半分に制止を試みる蒼井。


これは暫く校内の話題Rank Best1 になったのだった。

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