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圧倒的

中間考査があり、報告もせずに更新を1週間遅延してしまいました。

本当に申し訳ありません。

更には11月から行事が目白押し、またこんなことが起きてしまいそうで涙が出てきてしまいそうですが、頑張って行こうと思いますのでどうか宜しくお願い致します。

蒼井の雷、その姿に周囲の目は釘付けになっていた。


「自発的に……出た」


あの時の、無意識な力の放出とは違い、完全なる制御化で発現した雷。

体中に纏われた、それの1つ1つを手足のように動かせる。


「そうだ、制御できれば……その力は最強だ」


恋有夜の声が聞こえてくる。

自信とは大切だ。美人にそれを言われたとあれば、男ならその力を全力で振るいたいと、そう思うのが性分だ。


自信により増築された力を知らず、影は――敵は動く。



一度、膝が曲がる。また圧力をかけてきたのだろうが、1秒もたたないうちにそれを雷が押し返す。

また膝に圧力がかかる。

事実格闘ゲームの様に、何パターンもあるコンボを華麗に繰り出せるものではない、同じ技を連続して繰り出す方が効率はよいのだ。

だが、何度圧力を受けようが、膝が傾くだけ。

蒼井に言わせれば、こまめなスクワットをしているようなものだ。

疲れもしない。鬱陶しいだけ。


「他には?」


つまらないおもちゃは、他にある使い勝手を試すのが子供。

基本、楽しいヒーローの人形に殴られる役が回ってくる。


「何もないなら、今度ぁ俺の番だ!!」


正義のヒーロー人形(蒼井)の鉄槌(雷)が、敵を確実に射抜いた。

しかし、その強力な超能力に対して、蒼井の攻撃は極めて簡単なものだった。

ただ、手を目の前にかざしただけ。

それだけで、彼の掌から蒼い雷が矢のように射出されたのだ。

それに直撃した男は、悲鳴さえあげられずに動かなくなってしまった。

殺してはいない、初めてのことなので流石に断言は出来ないが、直感、まさに感でそう判断した。

そして、なんとなくだが分かる。雷に痺れているだけ、気絶すらもしていないということが。

やはり、そこは自分の能力ということか。


「てめえ!」


今まで、だんまりを続けていた割に、飛び出した台詞は些か単調過ぎた。

つまらないと、特別蔑むこともないが、少々のガッカリはある。

溜め息を吐きながら、男の方向に雷を飛ばしてみるが、これで避けられなければ嘘だ。牽制にもならない低速の雷。

いくら初見に近い状態であっても、よほど要領が悪くない限りは避けられる。

そして、どうやら男にはそれなりの要領があるようだ。

圧力で雷を押し潰す。当然無理ではあるが、意味はある。雷がそれを弾くまでのコンマの時間は、回避の時間として有効に使える。

そして、自らの能力が効かないとみての、拳を使った戦闘方法を用いてくる。


拳の当たるポイントに雷を収束して、防御と反撃を同時に行ってもいいが、少し、昔に戻ってみるのもいいかと蒼井は思った。

ボディに入る筈だった男の右拳を受け止めて、やってしまったと冷や汗伝うその顎を思い切り蹴り上げる。


「チョロ――い!」


後は、隙しかない男の体に、好きに打ち込めばいい。

最後、倒れ伏した床にしかれたカーペット、その冷たさを感じながら男の意識は確かに途切れた。

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