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#23・朝の身支度




次の日の朝。



目覚めはスッキリとしていた。

横を見たら、サイラス様がまだ寝ていたが昨日の寝る前からの距離は変わっていない。



ちゃんと守ってくれたことに安堵した。



サイラス様の言うとおりなら、今日はピクニックに行くことになる。

一体どうしたらそんな考えになったのかさっぱり分からない。



国を欺こうとした隣国の姫に、そんなことを言えるのだろうか?

よっぽど、心の広い人なのか。

それとも、ビクトール国は終わりがもう見えている。様々な面で心配がないと分かっているからか。



なんにせよ、サイラス様がよく、分からない。








しばらくして、サイラス様も目覚め、ハンナがやってきた。



「おはようございます」


「おはよう」


「おはようございます・・・」



3人それぞれ挨拶をして、ハンナはサイラス様の言うとおりにピクニックの準備をしていると告げる。



「今日はお天気もいいです。城内の湖の辺りが絶好のピクニック場所かと」


「そうだね。あぁ、メモリーの調子は?」


「聞いたところ良好と」


「なら、安心だね。今日は、暖かくなりそうだし、動きやすい軽装で頼むよ」


「はい」



サイラス様とハンナが話を済ませると、サイラス様はわたしを見る。



「じゃあ、着替えてからまた」


「あ、はい」



サイラス様は、部屋を出ていく。

ハンナと二人っきりになった。



「昨晩はよく眠れましたか?」


「・・・なんとか」


「二人での夜は初めてだったでしょう?」



ここに来てから、ハンナとはすっかり仲良しになった。

ハンナが言わんとすることを瞬時に理解したわたしは、慌てる。



「っ、な、なにもなかったわ!ただ寝ただけだもの!」


「ふふ、ハンナは分かっていますよ。やっと夫婦の道を歩まれたのですから」


「ハンナ?いえ、本当にほんとーに一緒に横に並んで寝ただけなのよ?」


「はい。はい。今日は、ピクニックですからね。また、お二人の仲が深まりますね」



ニコニコと、ハンナは嬉しそうに着替えを持ってきた。

元々準備していたのだろうか、サイラス様が言っていたような普段のドレスとは違う軽装なものだった。



「これ・・・」


「初めて見ますか?今日はピクニックなので、ドレスではなく、パンツスタイルのものを準備いたしました」



ボタンのついたシャツに、スラッとしたズボン。

シャツにはボタンの箇所にレースが縦につけられていて、ズボンには、うまく表現できないけれど、ドレスの裾後ろ半分がついている。

今まで見たことのないデザインだ。

でも、シンプルに見えて、綺麗。



「ドレスじゃないのね」


「はい。パンツスタイルは意外にも好まれて着る令嬢は沢山います。いろいろなデザインもありますよ」



そして、女はドレスだけが衣装、なんて文化はこの国にはない。

好きなデザインのものを着ることが普通、女だから、男だから、の文化はないらしい。





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