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#14・サイラス様が連れてきた人




しばらく一人で休みたいとハンナに言ったら、すぐに部屋を出てくれた。

部屋の隅の方に高めのテーブルが出されて、カラフィナが持ってきてくれた装飾品たちが並べられている。



わたしの、否、レジナのために準備されたもの。



「姉様が大人しく嫁いできてさえいれば、わたしがこんな気持ちになることはなかったのに」



ひっそりと城の奥で暮らして存在をなかったものとして生を全うできていた方が良かった。



「人は、欲深いわ」



はぁ、とため息をつくと、コンコンとドアがノックされた。

誰だろうか、侍女だったら申し訳ないけど居留守を使わせてもらおうか。



「レジナ嬢、サイラスです」


「!」



思っていなかった来訪者にわたしは飛び上がる。

時計を見ると、まだ、夕方にはならない時間。



もしかして、わたしの処遇が決まった!?



慌てて、ドアを開けるとサイラス様が立っていた。

その後ろには剣を腰に下げた男の人が1人。



「今、大丈夫かな?」


「あ、はい。どうぞ」



招き入れると、サイラス様はすぐに入ってきたが、もう一人の人は入ろうとしない。



「?」


「入っても問題ない」



サイラス様が一声かけると、男の人はようやく入ってきた。



サイラス様は、ソファに座り、その後ろに男の人が控える形になる。



「?座らないのかい?」



なかなか座らないわたしを見て、サイラス様は首を傾ける。



わたしは、座らずにサイラス様に問いかける。



「決まったのですか?」



聞くと、サイラス様はなぜかため息をついた。



「とりあえず、座ってもらおうか」


「はい」



座ると、サイラス様は、後ろに控えていた男の人を見る。



「まずは、こいつは、レイモンドという。今日から君の護衛につくことになる」


「え、護衛・・・?」



男の人は、わたしに頭を下げた。



「レイモンド=ルルと言います。所属は、第二騎士団。副団長の職を受けています」


「日中、なるべくはレイモンドが側にいることになるだろうから、何かあったらこいつに言ってほしい」


「え・・」


「よろしくお願いします」



ビシッと一礼されて、わたしはなぜ、と戸惑う。

護衛?もうすぐ、わたしは死刑になるはずなのに、 必要ある?



「あの、サイラス様」


「なにかな?」


「なぜ、護衛など・・・」


「もちろん、貴女は私の妃になるのだから、何かあってはいけない。−−−レイモンドは、貴女がレジナ嬢でないことも伝えてある」


「!」



それを聞いて、わたしはピンッときた。





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