#12・今日の私の1日
まず、入浴しましょうと湯殿に案内された。
部屋の中にも浴室はあるのだが、なぜか部屋を出て違う場所に連れて行かれる。
「ハンナ、どこに行くの??」
「実は、このお城にはお部屋の浴室とは別に大浴場と言うものがあります。ここは、とびきり肌にいい温泉を使用していますので、王妃様も好んで入られているんですよ」
「そう・・なの」
部屋何個分あるんだろう。
広い浴場は、湯気が立ち込めていて、数人の侍女たちに念入りに綺麗にされた。
マッサージやケアなど至りつくせりだった。
その後は、一度部屋に戻ってそのまま部屋で食事をとった。
ずらりと並んだ豪華な料理に、全部食べられないと思いながらも料理人がせっかく作ってくれたからとなるべく食べようとした。
結局準備されたものの3分の1も食べきれなかったけど。
わたしが食べた食事の量に、ハンナは驚いていた。
もしかして、食べすぎた?と思ったけど、その逆であまりの少ない量に驚いたとのことだった。
でも、自国での食事なんて今食べた量以下だった。
余り物ばかりで、皿に少量盛り付けられただけ。
一応、王の血を引いているからの配慮だったと思う。そうでなければ、食事なんか与えられなかっただろうから。
それから、散歩。
いろんな場所を案内されて、オススメだという庭園には沢山の花が咲いていてとても綺麗だった。
「庭師が丁寧に育てているんですよ」
「大切にしているのね」
可愛い花を眺めていると心も穏やかになる。
「ハンナ様」
花を観賞していると、侍女が1人ハンナに近寄って耳打ちをする。
一つ頷いたハンナは、わたしの名前を呼んだ。
「レジナ様、お部屋に戻りましょう」
「?何かあるの?」
「はい、見ていただきたい物が届いたようなので」
「?」
よく分からなかったが、ハンナに言われるままに部屋に戻る。
すると、侍女と客人と思われる女性がいた。
女性は、わたしを見ると満面の笑みになる。
「貴方様が、レジナ様ですね!」
「はい、」
「私は、カナリア商店のカラフィナと申します!レジナ様の衣服や装飾品その他を任されておりますの!」
ズズイッとわたしの手を取って顔を近づけてくる。
鼻息荒く、興奮している?
「はぁ、」
「早速ですが、結婚式のドレスの最終確認等させて頂いても?!」
「よ、ろしく」
勢いに押されながらわたしは、なんとか頷くことができた。
ハンナを見ると、ニコニコと笑顔で控えているだけで、助け舟を出してくれそうになかった。
そこから、わたしの着せ替え人形が始まった。




