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第8話 女の子の憧れ!

武が時光家を受け継いだことにより二人目の仲間として加わった

菜々美「それじゃあ、準備はいい?」

大和「ああ」

武「OKでござる」

菜々美「次の世界へ、レッツゴー!」

ゲートへ入っていく三人

武「おお!凄いな!ゲートの中はこんな感じでござるか!」

大和「真っ暗で何も見えないだろ」

菜々美「武ってやっぱ変わってるね!」

「そろそろ抜けるよ!」

武「あそこの光を抜ければ別世界でござるな!」

シュウン

菜々美「到着…ってあれ?」

ゲートを抜けた先はなんと空だった

菜々美「うわあああ~!!!」

大和「なんでこんな所に到着したんだあッ!!!」

菜々美「そんなこと言われたって私が決めた訳じゃないもん!!!」

武「別世界について早々、大ピンチでござるよ!!!」

菜々美「もう駄目だ~!!!」

テュルルルル~♪

菜々美「うわわ!と、止まった!」

大和「な、なんだ!」

武「これは、一体…?」

???「大丈夫?」

菜々美「え?ええ!?」

菜々美達の前にいたのは、ほうきに乗って飛んでいる女の子だった

菜々美「まさか!?」

大和「魔法使い…!?」

魔法使い「いきなり空から落ちてきたもんだからびっくりしたよ~」

「でも良かった~間に合って!」

武「僕達が今、浮いているのは魔法…!?」

魔法使い「ねえ?どうして空から落ちてきたの?もしかしてほうきから落ちたとか?」

菜々美「えっと~その~」

大和「ひとまず地上に下ろしてくれると嬉しいな」

魔法使い「ああ!そうだよね!ごめんなさい!」

菜々美「ふぅ~、どうなることかと思ったよ」

大和「ああ、だがこの世界…」

武「うむ、周りを見るに…」

チチンプイプイ! テクマクマヤコン!

菜々美「魔法使いの世界!」

魔法使い「?」

菜々美「あ!どうもありがとうございます!魔法使いさん!」

魔法使い「ねえ、もしかしてだけどさあ」

「あなた達って魔法使えないの?」

菜々美「?使えないけど…」

大和「珍しいのか?」

魔法使い「いや、まあ珍しいってのは間違いじゃないけど…」

菜々美「ねえ、ちょっと聞きたいことがあるんだけど…」

魔法使い「ごめんなさい!もう関わらないで!このこと内緒にしてあげるから!」

菜々美「え?ちょ、ちょっと!?」

武「何かあるでござるな」

大和「ああ、もしかしたら下手に目立つとヤバいことになるかもしれないな」

チョットミテアレ、サムライガイルヨ! アノコカッコヨクナイ?

武 (何故だろう、視線を凄く感じる…)

菜々美「そんな~魔法使いと言ったら女の子の憧れなのに~」

「私にも魔法教えてほしかったな…」

武「菜々美って意外と子供でござるな」

小さな声で大和に言う

大和「意外?そうか?背も低いしイメージ通りじゃないか?」

菜々美「聞こえてるんだけど」

(ドキッ)

「は!今ドキッとした!」

武「それって確か仲間を見つけた時のアレでござるな?」

??? 「…」 ヨソヨソ

菜々美「あ!あの子だよきっと!」

指を指した先にいたのは、本を抱いて下を見ながら歩く内気と控えめなイメージの女の子であった

???「きゃッ!!!」

ドンッ

大和「あ、ぶつかった」

武「ああいうタイプの子がキツそうな人とぶつかるのはやっぱり定番でござるな」

大和「お、おう」

キツそうな人「ちょっと!!どこ見て歩いてんのよ!!」

???「ご、ごめんなさい!」

キツそうな人「ふん、くだらない魔法しか使えない無能さんは前を向いて歩くことも出来ないのかしら?ったく」

スタスタ

???「……」

菜々美「大丈夫?」

???「へ?あ、は、はい!だ、大丈夫です!!」

菜々美「ひどいよね、ああいうのさ!」

???「……」

菜々美「ねえ?あなたにちょっと用があるんだけど…いいかな?」

???「え?」

~カフェ~

菜々美「突然でごめんね!」

???「いえ…」

菜々美「私は相原 菜々美!」

大和「未来 大和だ」

武「山…じゃなくって、時光 武でござる!」

???「あ、私は…ルーズ・セイレーヌ…」

武「何!?セイレーン!?」

セイレーヌ「え?あ、いや、えっと…」

(何なのこの人達…もう、早く帰りたいよ…どうせこれから関わることも無さそうだし、この際セイレーンでもなんでもいいや!)

セイレーヌ「う、うん…」

大和「な!?」

武「み、み…」

菜々美「見つけた!!!」

セイレーヌ「ええ!?」

(何何!?私、もしかして今ヤバいことになってる!?)

(どうしよう…今から訂正しようかな…でも…)

菜々美「ねえねえ!信じられないかも知れないけど私の話聞いてくれる?」

セイレーヌ「え!う、うん…」

菜々美はセイレーヌに事情を話す

菜々美「だからお願い!力を貸して!」

セイレーヌ (やばいやばいやばい…何だか良く分からないけど私凄い重大な役と勘違いされちゃってるよ…どうしよう…言いづらい…)

(でも言わなきゃ…私はセイレーンじゃなくてセイレーヌだってこと…)

セイレーヌ「あ…あの…私…」

大和「どうかしたのか?」

セイレーヌ「そ…その…」

「えっと…」

武「はっきり言わないと伝わらないでござるよ」

セイレーヌ「ご…ごめんなさい!」

セイレーヌはそのまま飛び出してしまった

菜々美「あ!待って!」

大和「行っちまったな…」

武「もしや…僕のせいでござるか…?」

菜々美「分からない、とりあえず追いかけよう!」

ガシャン

急いで追いかけようとしたがカップを落として割ってしまう菜々美

菜々美「あちゃー、やっちゃった!」

店員「お怪我はありませんか?」

菜々美「はい、ごめんなさい」

店員「いえいえ、魔法でどうにでもなりますから」

菜々美「そうか!」

店員が魔法を唱えてカップを直そうとするが

キツそうな人「ちょっと待ちなさい」

菜々美「あ!」

武「さっきセイレーンがぶつかった…」

キツそうな人「そのカップ…あなたが直したら?」

菜々美「え?いや、でも…」

キツそうな人「何か?」

菜々美「私達、魔法使えないから…」

店員「!?」

菜々美「?」

キツそうな人「へぇ~魔法が使えないのね~?」

武「何か…まずいことを言ってしまったようでござるな…」

キツそうな人「捕らえて!」

警察「はい!」

菜々美「ちょ…ちょっと!え!?」

大和「どういうことだ!?」

キツそうな人「あはははは!自分から魔法を使えないって告白しちゃうなんてまぬけにも程があるでしょ!」

菜々美「まさか…」

大和「この世界…」

武「魔法が使えない者は逮捕されてしまうのでござるか…!?」

菜々美「嘘~!?」

ツヅク

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