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第4話 次の世界へ!

菜々美は自分が別世界から来たことやイレギュラーのこと、世界を救うために大和の協力が必要なこと等、知っていること全てを話した。

菜々美「まあ、こんな感じなんだけど…分かってくれたかな?」

大和「分かった!」

菜々美「本当!?」

大和「って言ったら嘘になるかな」

菜々美「…まあ、そうだよね」

大和「でも菜々美の世界を救う為には俺がいなくちゃいけないって事はわかったよ」

菜々美「じゃあ…」

大和「ああ…俺も協力するよ」

菜々美「やった!ありがとう!」

(なんでだろう、大和と一緒にいれるってだけで凄く嬉しい)

大和「じゃあ、出発の前に母さんの容態を確認しに」グイッ

大和が何者かに胸ぐらを掴まれる

商人「よう、大和」

さっき大和を追いかけていた商人だった

大和「お、おっちゃん!」

商人「この状況…わかるよな?」

大和「ご、ごめんなさい!盗んだのはちゃんと返すから見逃してくれ!」

盗んだ食品は真っ黒に焦げていた

商人「…」

大和「み、見た目は変わっちまったけど味は…」

真っ黒になった食品を少しちぎって口に入れる

大和「こ、個性的な味の商品ですね〜」

商人「や~ま~と~ッ!!!」

大和「ちょ、ちょっと待ってくれ!おっちゃん!」

菜々美「ど、どうしよう~」

商人「はぁ~」

呆れたようにため息をつく

商人「お前の事、少し聞いたよ」

大和「え?」

商人「お前の母さん…病気なんだろ?」

大和「あ…ああ…」

商人「なんで言わなかったんだよ」

大和「……俺…人前では強気でいたかったんだ…」

「母さんが病気にかかって…なんとかしようにも何も出来ない自分が嫌だった…だから…」

ボカッ

頭に強烈な拳骨を食らう

大和「いってぇ~何すんだよ!いきなり!」

商人「ガキんちょのくせして、いっちょまえなこと言ってんじゃねえよ」

「ったく…助けがいるなら口で言え!盗む馬鹿がいるか!」

大和「それは……ごめんなさい…」

商人「でもまあさっきの獣、退治したのお前だろ?」

「お前は俺達、みんなを助けてくれたんだ、今までの事なんてもうどうでもいい!」

「それよりも今後のことだ!まだお母さんの体調は良くないんだろ?食べ物なら俺がやる!薬も隣の店が出してくれるって言ってる」

「お金ならいつか払えるときでいい!でも必ず払えよ?こっちも生活かかってるからな!」

大和「おっちゃん…ありがとう…!」

菜々美「良かったね、大和」

大和「なあ、おっちゃん!」

商人「どうした?」

大和「もう一つ…もう一つ頼みがあるんだ!」

「少しの間、母さんのことを看病して欲しい!」

「今までたくさん盗みをしてきた…色々と迷惑をかけてきたのにこんな事頼むなんてどうかしてるけど」

「俺には…どうしてもやらなきゃいけない事が」

商人「分かったよ、それ以上言わなくてもいい」

「俺達でなんとかするよ!」

大和「い…いいのか?」

商人「任せな!」

大和「じゃあ…母さんの事、お願いします!」

商人「ほら、やらなきゃいけない事があるんだろ?」

大和「ああ!行こう!菜々美!」

菜々美の手を掴む

菜々美「うん!」

「大和…結構いい奴じゃん…」

大和「ん?何か言ったか?」

菜々美「な~んも!」

〜〜〜〜〜

人のいない所に来た二人

菜々美「よし!この辺なら…」

手を前にだす

グゥゥン

大和「これが…ゲートか」

菜々美「そう!じゃあ次の世界へ!レッツゴー!」

ゲートに入っていく

大和「うわ~!?」

ゲートの中で慌てふためく大和

菜々美「あはは!大和、初めてゲート通った時の私みたい!」

ゲートを抜け次の世界に到着する

菜々美「よっと」

大和「う~ん」

菜々美「ふふっ、大丈夫?」

大和「ちょっと気持ち悪いかも…」

「ここが…別世界…?」

菜々美「うん!…ってあれ!」

何かを見つけ指をさす

菜々美「大きなお城がある!まるで時代劇みたい!」

子供のようにはしゃぐ菜々美

大和「本当だ…凄いな」

菜々美「見て見て!あれ!」

遠くで歩いている侍を指さす

大和「この世界は…もしかして」

菜々美「凄い!凄い!本物だ!」

はしゃぐ菜々美につられて微笑む大和

大和「時代劇とか好きなのか?」

菜々美「全然!」

大和「え…?」

菜々美「別に時代劇は好きじゃないんだけどさあ」

「いざ、こう、テレビとか教科書で見た事ある世界に来たってなるとやっぱテンション上がらない?」

大和「分からなくもないけど…ん?あれって…」

侍「う、うぅ…」

侍が一人倒れている

見た目は若く、菜々美や大和と同い年に見える

菜々美「あ、お侍さん!大丈夫ですか!?」

侍「うぅ…腹が…」

菜々美「も…もしかして…怪我を…」

ぐううぅぅ~

侍「腹が…減って…」

菜々美「ああ、そういうね」

大和「でも困ったな…食い物なんて今ここに…お!」

近くにあった団子屋を見つける

菜々美「うわ~、本当にテレビドラマみたい!」

「確か財布が…ってやっぱ普通のお金じゃ買えないよね…」

団子屋のお姉さん「200円になりまーす」

菜々美「え?」

耳を疑う菜々美

試しに100円玉を2枚払う

団子屋のお姉さん「ありがとうございました~」

菜々美「か…買えちゃった…まいっか」

「これ、どうぞ」

侍「あ、ありがとう!」

本当は一つ食べたかった菜々美だったがそんな心情なんて知らず、侍は全て残さずに食べる

侍「いや~うまかった!うまかった!」

菜々美「ん~、やっぱ引っ掛かるなあ、この時代って小銭とかあるのかなあ」

侍「…ん?その格好は…」

菜々美「うん?」

侍「もしやJKでござるか?」

菜々美「え…?」

大和「え…?」

侍「え…?」

菜々美「今…なんて…?」

侍「JK」

菜々美「嘘…」

「イメージが台無し~!!!」

ツヅク

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