第16話 イレギュラーの本拠地！
世界が元に戻れば大和が帰って来ることを願いミストを仲間にするべく次の世界へと動きだした菜々美達
そしてたどり着いた先はイレギュラーの本拠地がある世界だった
武「ここが…」
フラン「イレギュラーの世界…」
セイレーヌ「あれがイレギュラーの本拠地…ですよね？」
どす黒い空気にじめじめした地面
それにまた似合うような歪な形をした城がそこにはあった
フラン「この空気は…あまり吸わねえほうが良さそうだな…」
菜々美「あの城に早く入ろう！」
武「焦ってはいけないぞ！菜々美！」
セイレーヌ「流石にこのままじゃ入れない！」
「プリティ！みんな！透明になれ！」
「これで他の人には私達は見えない、行きましょ！」
フラン「ナイス！」
〜〜〜〜〜
武「これが本拠地の中か…ずいぶん広いでござるな」
菜々美 (ドキッ)
「今、ドキッとした！多分近くにミストがいるよ！」
フラン「何！何処だ？」
セイレーヌ「あの人じゃない？」
武「そうでござる！追いかけよう！」
ミスト「…」
菜々美「なんか地下に入ってくよ？」
フラン「あれは…檻か…？」
ミスト「ミーナ！大丈夫か？」
ミーナ「お兄ちゃん…」
菜々美「！？」
武「どういうことでござるか！？」
フラン「もしや…本当にミストという奴は何か訳があってイレギュラーに入っているのかもしれないぞ」
ミスト「ほら、食料と水だ！」
ミーナ「ありがとう…お兄ちゃん…」
ミスト「悪かったな…あまり仕事が上手くいかなくてな…長い間会うことが出来なかった…こんなんじゃ足りないよな？安心しろ、今度はもっと沢山持ってきてやるからな！」
ミーナ「ううん、私は大丈夫だよ！」
ミスト「ミーナ…」
イレギュラーの男「おい、そろそろ戻れ！ミスト！」
ミスト「黙ってろよ…」
ミーナ「お兄ちゃん…駄目だよ…」
ミスト「ミーナ！」
ミーナ「いつでも…待ってるから！…」
ミスト「…分かった…またな…ミーナ…」
イレギュラーの男「ボスが呼んでたぞ…すぐに来いってよ」
ミスト「ああ…今行く…」
菜々美「もうちょっとついていこう！」
セイレーヌ「うん」
武「そうでござるな」
～～～～～
ミスト「何か用か…」
メグラ「ミスト…一体どうしたんです？最近のあなたの業績は、はっきり言ってあまり良いものではないですよ？」
菜々美「あいつ…」
フラン「駄目だ、菜々美…落ち着くんだ…」
メグラ「自分の立場は分かってますよね？あなたが頑張らなければ妹さんは…」
ダンッ
壁を殴るミスト
メグラ「ひっ…」
鋭い目付きでメグラを睨み付ける
ミスト「…」
メグラ「ま…まあ…これ以上は何も言いませんよ…」
(ったく…何なんだこいつは…イライラしますねえ…)
武「あのメグラとかいうやつ…どう見ても力があるとは思えないでござる…」
フラン「ああ、ミストってのはあいつに妹を人質にされてるんだろう…」
「だからこうやってイレギュラーに入ってるんだ…」
セイレーヌ「じゃあ妹さんを助ければきっと協力してくれるってことですよね？」
フラン「おそらくな」
ミスト「もう用は済んだか…？」
メグラ「ああ！そうでした！あなたに仕事を頼もうと思っていたんですよ…」
「そこにいる四匹の害虫の駆除をお願いします…」
フラン「な！？ばれてやがる！？」
ミスト「何？」
フラン「菜々美！セイレーヌ！さっきの場所に行け！ここは俺が時間を稼ぐ！」
「武！お前、俺と一緒に戦ってくれるか？」
武「ああ！任せるでござる！」
フランと武が姿を現す
セイレーヌ「行こう！菜々美ちゃん！」
菜々美「う、うん」
ミスト「ふああああ！！！」
フラン「うおおおお！！！」
バチンッ
ミストの鋭いストレートを顔面にもろに食らうフラン
フラン「ぶふっ…はええな…」
それでも気合いで耐え、次にフランがミストの顔面に重いストレートを当てる
ミスト「がはっ…」
それを耐えるミスト
ミストとフランの激しい殴り合いが始まる
ミスト「はあああああ！！！！」
フラン「うらッ！うらッ！うらッ！うらッ！」
武「大和の仇！！」
メグラに切りかかる武
メグラ「ひええっ！」
ギリギリでかわす
武「覚悟しろっ！」
メグラ「おい！誰か！こいつをやれ！」
イレギュラー達「はあ！」
「食らえ！」
多くの刀が武を狙う
完全に囲まれてしまう
武「数で来たでござるか…」
メグラ「やれ！やれ！やれ！！」
イレギュラー達「うあああああ！！！」
武「この程度の相手！この時光 武が今までくぐり抜けてきたものに比べれば！」
ジャキイッ ザシュッ サジュッ
イレギュラー達「ぎゃあああ！」
「うげえええ！」
「がはっ！」
武「大したことないでござる！」
メグラ「ぐぬぬ…」
～～～～～
菜々美「やばいよ！」
イレギュラー達「待てえええ！！」
菜々美「めっちゃ追いかけてきてるよ！」
セイレーヌ「プリティ！ギロチンよ！でろ！」
イレギュラー達「うぎゃあああああ！！！」
セイレーヌ「急ごう！」
菜々美 「う、うん」(結構エグいことするなあ…)
「ミストの妹さんを檻から出してあげれば、きっとミストも私たちに協力してくれる」
～～～～～
菜々美「ミーナさん！」
ミーナ「あなたは…？一体誰？」
菜々美「ミストの仲間…にはまだなってないけど…これから仲間になる…多分…」
ミーナ「？お兄ちゃんの仲間…？」
セイレーヌ「今からあなたをこの檻から出しますね！」
「プリティ！檻の扉よ！開け！」
ガチャン
セイレーヌ「行きましょ！」
ミーナ「え？」
菜々美「ほらほら！」
ミーナの手を掴み走る菜々美
ミーナ「なんか…面白そう！」
～～～～～
ミスト「何故お前達がここにいる…？」
フラン「へへ！何でだと思う？」
ミスト「知るか！」
殴りかかるミストを掴みそのまま背負い投げを決めるフラン
ダンッ
ミスト「くっ…！」
フラン「聞いて驚くな！俺達はお前を仲間にしに来た！」
ミスト「何だと…！？」
フラン「お前…妹がいるよな？」
ミスト「それがどうした…」
フラン「助けてやるよ」
ミスト「何？ふざけるな！誰がそんなこと頼んだ！」
フラン「誰からも頼まれちゃいねえな」
ミスト「勝手なことを！もしもミーナに何かあったらどうするつもりだ！！」
フラン「そんときはお前に協力してもらうぜ」
ミスト「はあ！？」
フラン「安心しろ！こっちにはな！」
「滅茶苦茶強い侍に！」
「何でも出来ちゃう魔法少女！」
「それにとんでもねえパワーを持った最強レスラー！」
「そして…」
「ただのガキんちょがいる！」
菜々美「へっくしょん！」
「何だろう…今…誰かに馬鹿にされたような…」
ミスト「何言ってんだ…お前は…？」
フラン「俺達ならお前達、兄妹を救えるってことよ」
ミスト「おい…おま」
フラン「うるせえ！俺がまだ喋ってるだろ！黙って聞いてろ！」
ミスト「…」
フラン「おっほん！でお前達を救うことは出来るのだが！」
「残念ながら今ここにいる奴ら…この数を相手にするのは流石に俺達じゃどうにも出来ない」
「そこでだ！お前の力を借りたい…どうだ？」
ミスト「…本当に…妹を助けられるのか…！？」
フラン「ああ！もちろんさ！」
「ほら！噂をすれば！」
ミーナ「お兄ちゃん！」
ミスト「ミーナ！」
メグラ「うげっ！あいつら！やりやがった！」
「おい！！お前ら！！ミーナを捕まえろ！！」
イレギュラー達「はい！！」
ミスト「！？」
「ミーナに…」
「指一本…」
「触れるんじゃねえ！！！」
ミストが平手を勢いよく振り上げた途端、巨大な竜巻が現れイレギュラー達を次々と巻き込んでいく
イレギュラー達「うわあああああ！！！」
グオオオオオオオオオ…
ドサッ ドサッ ドサッ
メグラ「ひええ！！なんて化けもんだこいつ！！」
武「あれだけの数を…一瞬にして…」
「世界って広いでござるな…」
ミーナ「お兄ちゃん！！」
ミスト「ミーナ！！ミーナ！！」
ミーナ「お兄ちゃん…」
ミスト「良かった…良かった…」
フラン「言ったろ？俺達なら救えるって」
ミスト「ああ…お前達…すまない…ありがとう…」
菜々美「ミスト！私達に協力して欲しいことがあるの！」
ミスト「ああ…何でも言ってくれ…」
「！？」
菜々美「どうしたの？」
ミスト「待て！メグラの奴がいない！」
「まず奴を探すぞ！話はそれからだ！」
菜々美「うん！分かった！早く見つけよう！」
ツヅク
