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第11話 最後の仲間!

セイレーヌが仲間になり四人となった菜々美達は次の世界へ行く為に変装をしながら食事をとっていた

~カフェ~

菜々美「ばれてないよね?」

大和「まあ、大丈夫じゃないか?」

武「うむ、ここのケーキ中々いけるでござるな」

セイレーヌ「おいしいよね!ここ!」

菜々美「ふう、お腹も膨れたところだし」

「行こっか!」

大和「ああ!」

武「うむ!」

セイレーヌ「別世界かあ、楽しみ!」

菜々美「じゃあこの辺で…」グゥゥン

ゲートを開く

菜々美「レッツゴー!」

セイレーヌ「わあ!ゲートの中ってなんか不思議!」

大和「平気か?」

セイレーヌ「う~ん、ちょっときついかも…」

武「それよりもセイレーヌ?」

セイレーヌ「何?」

武「本当に良いのでござるか?」

「世界が元に戻ればまた…」

セイレーヌ「うん、いいの」

「私、魔法が使えないで捕まってる人達を釈放してあげたいの」

「もしまた私が異端扱いされてもそのときは勇気を出してなんとかしてみる!」

菜々美「流石だね!セイレーヌ!」

「あ!そろそろ着くよ!」

「よいしょ」スタッ

セイレーヌ「ここが別世界…?」

辺りは暗く何も見えない

大和「なあ?なんか聞こえないか?」

武「なんだか歓声のような…」

セイレーヌ「とりあえず明るくしよっか」

「プリティ!明るくな~れ!」

大和 (最初のやつは言わないと駄目なのかな…)

菜々美「明るくなった!」

武「あそこに扉があるでござるよ!」

大和「ずいぶんとガッチリとした扉だな」

菜々美「とりあえず開けてみよう!」

ガッチャン

菜々美が扉を開けた途端、熱気と大勢の興奮の声がドンと耳を突く

観客「ウオオオオオオオオオ!!!!!」

「ヤレー!!ヤレー!!」

真ん中にある大きなリングを囲むように沢山の人達が熱気に包まれながら観戦している

菜々美「うわ!?…何!?」

大和「これは…プロレスか!?」

大柄な男 ジャイアント「ウオオオオ!!」

アナウンサー「おおっと!!ジャイアントがチャレンジャーの頭を掴んでなんと片手で持ち上げた!!」

「チャレンジャーは逆さまの状態だ!!」

ジャイアント「この後、俺様はどうすると思う?」

チャレンジャー「あが…あがが…」

ジャイアント「痛くて声も出ねえか!!じゃあ楽にしてやるよ!!」

アナウンサー「ジャイアントが飛んだ!!2mを越えた巨体とは思えないジャンプ力だ!!」

ジャイアント「いくぜえええええ!!」

アナウンサー「あれは…パイルドライバーだ!!」

ジャイアント「ただのパイルドライバーじゃねえ!!」

アナウンサー「ジャイアントが回転を加えている!?」

ジャイアント「うらあああ!!」

ドッゴーン

菜々美「きゃああ!?」

チャレンジャーの頭が打ち付けられたリングから血が流れる

武「あれは…即死でござるな…」

アナウンサー「チャレンジャー、ピクリとも動かない!!」

カンカンカン

アナウンサー「ジャイアントVSチャレンジャーはまたしてもジャイアントの勝利!!15連勝!!強すぎる!!」

観客「ウオオオオオオオオオ!!!!!」

「ジャイアント!!ジャイアント!!ジャイアント!!」

大和「こいつらイカれてやがる…」

武「ただのプロレスでは無いみたいでござるな…」

セイレーヌ「何この世界…」

菜々美「私達…とんでもない世界に来ちゃった…」

ジャイアント「さあさあ!!次のチャレンジャーこいやあああ!!」

アナウンサー「さあ、このままジャイアントの連勝は続くのか!!それとも次のチャレンジャーが止めるのか!!」

「次のチャレンジャーは突如現れた最強ルーキー!!ここ最近になってから活躍し始めたレスラーですが数々の強敵レスラーをマットに沈めてきたかなりの腕の持ち主!!」

「その名も…!!」

「ヌーベルト・フラン!!!」

大和「ヌーベルト!?」

武「フラン!?」

菜々美 (ドキッ)

「つ…」

みんな「繋がった!!!」

セイレーヌ「しかも最後の文字は「ん」!!」

菜々美「やった!やった!見つけた!最後の仲間!!」

ジャイアント「ヌーベルト・フランだと!?」

観客「ジャイアント!!あんな奴ぶっ殺せ!!」

「そうだ!!そうだ!!」

アナウンサー「次のチャレンジャーがフランと分かった途端、ブーイングの嵐だ!!」

フラン「……」

観客「ふざけんな!!せっかくの試合が台無しじゃねえか!!金返せ!!」

ジャイアント「はっはっは!!最高の嫌われ者だな!!お前!!」

フラン「まあ、俺は強いからな!」

ジャイアント「俺もお前の事が大っ嫌いなんだよ!!ぽっと出のクズの癖してイキってんじゃねえ!!」

フラン「イキってるつもりは無いんだがなあ?」

ジャイアント「そういうところなんだよ!!それに対戦相手を殺さねえスタンスも気に食わねえ!!ここは殺し合いなんだよ!!正義のヒーローのつもりか!!ムシケラ野郎!!」

「今ここでてめぇをぶっ殺して俺様が真のヒーローになってやるよ!!」

フラン「出来るのか?お前にゃ出来そうには見えないが?」

ジャイアント「このガキ!!」

アナウンサー「ああっと!!ゴングが鳴る前にジャイアントがフランの顔面に強烈なパンチを打ち込んだ!!」

フラン「それが限界か…?」

アナウンサー「なんと!!これは驚いた!!ジャイアントのパンチをまともに食らって倒れない奴は見たことが無い!!それどころか全く効いてないぞ!!」

ジャイアント「こいつ…!!」

フラン「……」

アナウンサー「おおっと!!フランとジャイアントが手を合わせた!!力比べといったところか!!」

ジャイアント「ぐぐぐっ!!!」

アナウンサー「ジャイアントがフランを押している!!流石のフランもジャイアントのパワーには勝てないのか!!」

ジャイアント「どうした…!!えぇ!?おい!!」

フラン「くそっ…」

アナウンサー「フランがとうとうコーナーまで追い込まれた!!」

ジャイアント「ははっ!!やっぱ大したことねえなあ!!」

フラン「くっ…」

ジャイアント「あっはっはっはっは!!」

フラン「くっ…ふっふっふっ…」

ジャイアント「ああん!?何がおかしい!!」

フラン「いや…これで勝った気でいるお前がおかしくてな!!」

ジャイアント「何だと!?」

アナウンサー「ああっと!!フランがジャイアントを押していく!!」

フラン「はああああ!!!!」

ジャイアント「ううっ!!くそっ!!」

アナウンサー「凄いスピードで押し込まれていく!!ジャイアント、止めることが出来ない!!」

ジャイアント「ぐはっ!!」

アナウンサー「コーナーまで追い込まれていたフランが逆にジャイアントをコーナーまで追い込んだ!!」

アナウンサー「そしてジャイアントに逆さ羽交い締めをかける!!」

フラン「いくぜいくぜえええええ!!!」

アナウンサー「ああっと!!ダブルアームスープレックスだあ!!あの巨体のジャイアントが投げ技をかけられているなんて信じられません!!」

フラン「まだまだだぜえ!!」

アナウンサー「フラン!!ジャイアントを休ませない!!流れるような速さでチョークスリーパーをかける!!」

フラン「うおおおお!!!」

アナウンサー「なんと!!チョークスリーパーの状態で回転している!!首絞めのジャイアントスイングだ!!」

フラン「うらあ!!」

アナウンサー「ロープに放り投げた!!」

ジャイアント「あ…あ…」

フラン「きめるぜ!!」

アナウンサー「跳ね返ったジャイアントに!!」

ガッキイィン

アナウンサー「フランの決め技!!ラリアットが決まったあ!!」

ジャイアント「がはっ…」

ズドン

カンカンカン

フラン「うっしゃあ!!」

アナウンサー「勝ちました!!チャレンジャーのヌーベルト・フランが15連勝中のジャイアントに勝ちました!!」

観客「ジャイアントを殺せえ!!殺せ!!殺せ!!殺せ!!」

アナウンサー「ジャイアントを殺せとのコールが収まりません!!」

フラン「俺はそんな事しねえよ!!じゃあな!!気色悪いクズ共!!」

観客「なんだと!!ふざけんな!!」

武「レスラーにしては体が小さなほうにも関わらず驚いたでござる…」

大和「ああ…ありゃいくらなんでもおかしいぜ…」

セイレーヌ「凄い方ですね…」

菜々美「あれが…最後の仲間…」

ツヅク

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