花ちゃん、夫の実家に来る。
「まゆみ、今度の土日、俺の実家に行こう」
「花ちゃんいるかな?」
「たぶん。」
私は夫と二人暮らしの主婦。花ちゃんは夫のめいで、夫の実家のそばに住んでいる。
早速夫は実家に電話し、義母が、弟夫婦に連絡、花ちゃんは喜んでやってきた。
「ばあば、来たよーっ」
私達が到着して、ほどなくして義妹とやってきた花ちゃんは、早速奥の部屋に行き、ぬり絵とクレヨンとおままごととぬいぐるみを抱えて持ってきた。
「まゆみさん、なかなか仕事でこれないから、花ちゃんのこと、忘れたのかと思ったわ。髪の毛切ったのね。花ちゃんが子供の頃は長かったわね。じゃあ、遊ぼーっ。」
花ちゃんは矢継ぎ早に話すと、私の目の前に持ってきたものを広げた。こうなったら最後、私はこの家から出るまで、花ちゃんの家来である。今でも十分子供だが、もうすぐ弟が生まれるので、本人の中では大人に昇格したらしい。
「花、俺があそんでやるよ。まゆみも疲れてるし」
「いいの!ゆうじはあっちいって。」
「ゆうじって、俺はお前の彼氏かよ。おじさんだろ?」
「ゆうじ、ちょっとシツコイ。どっか行って。」
「、、、」
私は、花ちゃんに捕獲され、おままごとやぬり絵をし、プリキュアダンスを踊る花ちゃんの舞台を段ボールで作り、YouTubeで音響係を引き受けた。
3時間のハードな交わりの後、やんわり昼寝をすすめたが、どうやら、5歳になったら、昼寝は卒業したらしい。
そうこうしているうちに、晩御飯のおかずを買いに、義母と商店街に行くことになった。当然、花ちゃんもついてくる。可愛いノースリーブのワンピースに着替えて。
「ねえ、まだ寒いからカーディガン着なよ。」
「いいの。」
商店街で買い物をした後、花ちゃんは突然立ち止まった。足がエックス字になっていて、唇が震えている。
「どうしたの?」
「さ、さむい。さむいです。」
「、、、」
私は花ちゃんに自分が来ていたカーディガンをかけ、おんぶして歩き始めた。義母は、花ちゃんを叱ったが、花ちゃんはどこ吹く風で、鼻歌を歌い始めた。
将来、男を振り回す女子になるだろうなあと、夕焼けを見ながら思った次第である。




