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第三話 モンスターが瞬殺ってどういうことですか!?

お待たせしました

 アベルsideout

        優斗sidein

俺が姉の手を引っ張って裏路地に連れてくると俺は姉の手を放した


 「さて、ここまでくれば多分人にステータスが見られることはないだろ?さあお前のステータスを見せるんだ優斗」


 「なんで命令形?まあいいけどさ」

そう言って俺はメニューを開いて指定した人の向けてステータスを開示するというボタンを押した


 「・・・・・・ふ~む、やっぱり昔からのスタンスは変わらないのか?」


 「そりゃそうだ、誰だって簡単には自分のスタンスは変えられないよ」


 「ふふ、これはまた『風の指揮者』の再臨かな?」


 「やめてよその二つ名・・・・ってなんで知っているの?」


 「だってその二つ名を広めたのは私だからな」


 「何てことしてくれてんのさ!!」

まさかあんな恥ずか死にそうな二つ名を広めてくれたのが目の前にいる、しかも血のつながった姉だとは思っていなかった


 「ていうか俺のステータスを見せたんだから姉さんのステータスも俺に見せてよ!」


 「しょうがないわね~」

そう言って姉さんは開示設定をして俺にステータスを見せてきた

 

 マナ Lv.49

職業:戦士  性別:女

HP 970/970

MP 1540/1540

STR 48|(+14)

DEX 21

VIT 39|(+9)

AGI 21

INT 14

MND 26

LUK 6

CRI 17

スキル

風刃 風脚 豪腕 急所突き 肩代わり 

称号

ブリュンヒルド

才能ありし者

豪腕使い

恐れられし者

 ※注意:この数値は現在封印されており、ベータテスト版にて攻略した町まで行くと徐々に解放されます

     現在のステータスは表示されている数値の三分の一です


なるほど、俺の姉がどれだけチートな存在なのかがよくわかったよ


 「姉さんが恐れられるのもこれじゃあ仕方ないよ、こんなの封印されていても今のエリアじゃあ最強って言われても仕方がないと思うんだ」


 「そうなのか?私たちのギルドや他のギルドで一緒に到達できたのは第六の町、『地下都市 アガルダ』っていう町までだったからな、このステータスでも第六のボスには勝てなかったんだぞ」

これで倒せなかったなんていったい第六の町のボスはどれだけ固いんだ?

姉は今から第六のボスをどうやって倒すのかを考えているが、少し気が早すぎじゃないだろうか

そんなことを思っていると突然姉はこちらの方を向いてきた


 「それで?ヒビキはこの後どうするんだ?」


 「どうするって?」


 「だから、私たちのギルドに入ってモンスターたちと戦うもよし、慣れるまで一人で戦うもよしだぞ、どうする?」

そうだなぁ正直言って姉のギルドに入れば確かに攻略は楽そうだが、それだと俺的には面白くないのだ俺はあくまでこの仮想世界を隅々まで楽しみたいのであって、攻略というのは二の次なのだ

だから俺の答えは・・・・・・


 「俺は、俺はまずは一人で戦ってみるよ」


 「・・・・・・そう、ならいいわ、なら私が今いる頂まで登ってきてみなさい!!」


 「うん、言われなくたって登って行ってあげるよ、そしていつか追い抜いてやる!」

俺は姉に向けて大きな決意を固めた


 ~閑話休題~

俺はその後姉ともと居た広場まで戻るとそこにはたくさんのプレイヤーたちにもみくちゃにされているアベルさんとアルスさんがいた


 「ぐわー!あ、団長!助けてください!」


 「お願いしますー!ひゃー!」

二人は襲い掛かるたくさんのプレイヤーたちによって今にも圧力によるダメージを負いそうになっていた

それを見て姉は一回大きなため息を吐くと、小さくだけどはっきりとした声で発した


 「散りなさい」

その言葉を聞いたプレイヤーたちはギギギギと壊れたブリキ人形のように首を姉の方に向け一瞥すると、蜘蛛の子を散らす勢いで散開していった


 「ふう、二人とも情けないぞ」


 「さすがに今日ログインした新人プレイヤーをボコす勇気は俺達にはねえよ、な、アベル?」


 「そうだね、僕にもさすがにそんなことはできないかな」

3人はそんな危ない話を10数秒間話していると完全に空気だった俺に気づいてくれた、ぐすん、泣いてなんかいないやい

 

 「ごめんなヒビキ、お前のこと忘れてたぜ、んで?ヒビキは俺たちのギルドに入るのか?」


 「いいえ、ヒビキは当分の間は一人でプレイするらしいわよ」


 「へ~、まあ人が決めたことに俺はとやかく言いたくないからな、お前がそれをしたいっていうんだったら俺は止めないぜ」


 「僕も同感です、ヒビキさんはヒビキさんなりに自分でゲームはプレイすればいいんですよ、ゲームっていうのは基本そういうもんですから」

この人たちはみんないい人たちだ、昨日まで顔も知らなかったのにこんなに親切にしてくれる人なんて仮想世界には数えられるほどしか大体いないだろう


 「・・・・・・じゃあほら、これは選別だ」


 《マナさんからトレードを持ち掛けられています、承諾しますか?》

俺は疑問に思いながらも承諾ボタンを押した


 「別にお前の方からは何かを譲渡しなくていいぞ、これは選別だからな」


 《マナさんから鎌鼬かまいたちの短剣が2本贈られてきました、装備しますか?》

装備するを選択して、その直後に内容を確認


 鎌鼬の短剣 ☆5

鎌鼬が愛用している短剣、小規模だが物を切り裂く風を起こすことができる

攻撃力:所有者のAGIの2分の1+5

スキル:鎌鼬の風を作り出せる


 「姉さん、こんな良い物貰っていいの?」


 「いいのいいの、私にはこの長剣パールがあるし」


 長剣パール ☆7

伝説の鍛冶師であるパールが鍛冶の神の力を借りて作り上げた長剣、使い続けると進化が起こる

攻撃力:STRの2分の1+10

スキル:覚醒の剣


 覚醒の剣 ☆7

資格があるものにしか扱えない武器、一定以上の魔力を流すと真の姿を見せる剣

効果|(覚醒前):+0

  |(覚醒後):+10


おおう、だいぶっていうかやべぇ、これって絶対にこのフロアのモンスターは一撃必殺なんじゃないかな?たぶんボスの初撃破報酬だろうけど、それでもこのフロアで20近くのダメージを与えられるのは十分すぎるほどの脅威といえる

まあ、その後は姉にこの町のおすすめスポットだったりモンスターを効率的に倒す方法を教わっていた


 「それで姉さんたちはこの後どうするの?」


 「ん?私たちはこの後ギルドホームのある第4の町までどんどん攻略していくつもりだが、それがどうかしたのか?」


 「いや、姉さんはやっぱり攻略組かー、こりゃ追いつくのが難しそうだな~」


 「ふふふ、でも、追いついて見せるんだろ?」


 「もちろん、姉さんにできて俺にできないなんてこと、ないじゃないの」


 「はは、そうだな、あ、あと自分を呼ぶときは私にしとけ、今のしゃべり方だと違和感あるぞ」

最後のアドバイスだけは俺だけに聞こえるような小さな声で言ってきた、しゃべり方か・・・そういえば考えてなかったな、直していかないと

そんな話を最後にして俺は、あ~面倒くさいからここでも一人称は私にしよう、私は姉や後ろの二人と別れた


 ~閑話休題~

唐突だけど今私はTCOの始まりの町を出たフィールドである《チコモストクの大草原》に来ていた

私のステータスはSTRではなくてAGI極振りなのでその辺の普通に振り分けたプレイヤーとは速度の差が確かにあるはずだけども


 「さすがにこの速さの違いはないだろー」

なぜなら普通に走っているだけでちょっとしたそよ風が吹くし、周囲の木やモンスターが素早く前から後ろに流れていくのがわかる

うん、昔もこんな感じだったけど一人称視点だとこんなんだとは正直に言って思わなかったな


 「お、あれがゴブリンかな?まあ、あれが1番目の獲物でいいや!」

私はゴブリンに接敵する5メートルほど前で攻撃スキルを足から放った


 「くらえっ!女の敵!!」

私が前に飛び跳ねると同時に2本の足から放たれた風の刃はまっすぐにゴブリンの方に飛んでいって


 「うわぁ、気を付ければよかった」

紅い粒子状の激しい出血エフェクトと共にゴブリンの体が前のめりになって倒れた、それと同時に私の頭の中に機械的な声が響いた


 《レベルがアップしました、ポイントが2入りました》

どうやらゴブリンはチコモストク近辺の雑魚モンスターとは違って多くの経験値を落としてくれるし、なかなかに多くのお金も落としてくれるようだ


 《ピコンッ!あなただけに緊急クエストです

     『ゴブリンの巣の殲滅:この付近にあるゴブリンの巣を4つ壊滅させてください

           勝利条件:ゴブリンの巣及びゴブリン群の壊滅

           敗北条件:プレイヤーの戦闘不能及び死亡

             報酬:400ゴル、称号ゴブリンスレイヤーの獲得、また、今後のグランドクエストにも影響します

      受諾しますか?》

私は少し迷ったが経験値稼ぎやお金稼ぎのことも考えて受諾ボタンを押した


 《クエストスタート 0/4》

やっぱり視界の左上に現在の討伐数が現れて、queststartという文字が前に大きく表示された

さて、近くの手ごろなゴブリンの巣はどこかな?ということで私はマップを展開した

ふむ、ちょうど30メートルさきの洞穴に1つゴブリンの巣があるみたいだしそこを先に壊滅させてみるか


 ~閑話休題~

さて、ゴブリンの巣まで来たのは良いもののどうやって戦おうかな

私は今の装備やアイテムボックスの中身を見ながら呟いた

一応、今考えているのはAGIの高さを生かした高軌道戦闘によって敵を撹乱しつつ、さらに敵の頭を倒す、といったような戦闘案だ

ん?そういえばさっきの戦闘でレベルアップしてポイントが入っていたはずだ、それを振り分けてから行こう

私はメニューを開いて、スキルの振り分け欄に飛んだ

STR 001/100

DEX 001/100

VIT 001/100

AGI 011/100

INT 001/100

LUK 001/100

CRI 001/100

飛んだ先にはこのような項目が並んでいたが、私は気にせずAGIにすべてのポイントを振り分けた

振り分け終わった後の項目はこんな感じ・・・

STR 001/100

DEX 001/100

VIT 001/100

AGI 013/100

INT 001/100

LUK 001/100

CRI 001/100

となった、正直に言うと私の考えは『速さ(ぶつり)で翻弄、手数ぶつりでゴリ押せ』だからね、いくら力が強かろうと遅くて当たらなければ意味ないじゃん?だから、私は弱い力を速さでカバーしながら戦うんだ


 《ピコンッ!データの反映が完了しました、ステータスを表示します》

お、やっとできたか、私は目の前に表示されたステータスを見た・・・


 ヒビキ Lv.2

職業:短剣使い  性別:女

HP 18/18|(+3)

MP 30/34|(+4)

STR 012|(+11)

DEX 001

AGI 013|(+2)

INT 001

LUK 001

CRI 001

スキル

風刃 風脚 風の祝福 

称号

風を愛する者 グランドクエスト初攻略者|(new)


なんでだろう、称号の所に1つ見覚えのないものがあった、あ、ちなみにSTRのところで+11になっているのは鎌鼬の短剣を装備しているからだ

それじゃあ新しくもらった称号を詳しく見てみるかな


 グランドクエスト初攻略者 ☆4

グランドクエストを進めるにあたっての最初のクエストをクリアした者に与えられる称号

効果:グランドクエスト攻略中パーティーメンバーと自分のステータスを10パーセント増加させる


おお!これはすごい、称号これがあったら一気にグランドクエストを攻略するのが楽になるんじゃないかな、まあ今のところは一緒に攻略する仲間なんかいないけどねHAHAHAHAHA、ぐすん

さ~て、この今のブルーな気持ちになっちゃったからゴブリンどもに八つ当たりさせてもらう、作戦はさっきと同じだ!!


 「そのお命置いてけーー!!!」

私は腕や手に持った鎌鼬の短剣に風を纏わせると、一人ゴブリンの巣に突っ込んでいった


 『『『『GU?GUGYAAAAA!?』』』』

ゴブリンたちは突然の奇襲に驚いたらしく、なんの抵抗もせずに散っていった、ふ、またつまらぬ物を斬ってしまったな

だけど驚いていた時間もそう長くは続かないようで少しずつだが陣形を取り直し始めていた、なので・・・


 「陣形を取らせる暇がないほどっ!!高速で!攻撃を!!繰り出す!!」

私の足や腕、短剣から風が舞い、数多の風の刃となってゴブリンたちを襲い、ゴブリンたちを乱切りにしていった

ふう、入り口付近は制圧完了だけど今のゴブリンの断末魔のせいで中の敵に気づかれた可能性があるので慎重にいかないと

その後私に群がってくるゴブリンたちを風刃で切り裂いたり、鎌鼬の風を放ったりして蹴散らしながら歩いていたが、突如として大きな部屋に出た


 「ここは、いったいどこだ?」


 『GUA?イッタイドウヤッテココニキタノカハワカラナイガ・・・』

広い部屋の真ん中にいた大きく、他の雑魚ゴブリンとは明らかに違うオーラを放っている、恐らくハイゴブリンでこの巣の首領が私に言ってきた


 『ココノスガタヲミラレタカラハ、シンデモラオウ!!』

ハイゴブリンはすぐ横にあった大きなメイスを握りしめると、ハイゴブリンのすぐ近くにHPバーのようなものが現れた

どうやら戦闘開始のようだ、さあ、戦闘を始めよう!!


お正月回とかやりたいなー、クラス転移で俺だけ転生の方とクロスオーバーとか

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