第二話 ステータス極振りってどういうことですか!?
最近書くのが楽しくてしょうがないんですが、これは病気ですか?
次の瞬間俺は壁で仕切られた白い空間にいた、そこで数秒待っていると目の前に粒子状の光が集まりだして、ピカッ!!と大きく光った、正直に言うとめっちゃ眩しかった
だが先ほどまではいなかったはずの白い服のきれいな女性がそこにいたのだ
「ええっと、貴女はいったいどちら様でしょうか?」
『申し遅れました、私はキャラメイキング時のサポートやGMコールに対して運営に代わってお答えまたは対応させていただきます、メリアと申します今後ともよろしくお願いします』
「は、はい」
どうやらこの綺麗な白髪の女性がナビゲーターのようなものらしい
『では、さっそくキャラメイキングをさせていただきます、なお現実世界との違和感をなくすために性別の変更はできないようになっておりますので注意してください。最初はキャラの名前を設定してください、なおアバターネームは変えることができませんのでご注意ください』
ふむ、名前か・・・女になる前もVRMMOではないがよくパソコンでMMOはよくしていたけど、今回もそのころから使っていたアバターネームを使うとしよう
そんなわけで俺は素早くホログラムキーボードに文字を打ち込んでいった
『はい、入力を確認しました、確認しますアバターネームは『ヒビキ』でよろしいでしょうか?よろしければホログラムキーボードのyesを押してください、変えたければnoを押してください』
俺は迷わずエンターキーを押した
すると次に様々な項目があるホログラムが現れた
『では次は細かなキャラメイキングです、最初に言わせていただきますがどの項目も±10以上は変更することができませんのでご注意ください、なおアバターの外見は現実世界での姿に依存します』
そうして出てきたのは今の俺の姿が映し出されているホログラムとキーボードが出現した
とりあえず・・・私は思わず下の方を向いてしまった、そこにあったのはちょっとだけつつましい胸と身長142㎝くらいのちっちゃい身長の少女だった、うんもちろん身長は+10㎝で胸の方も+10㎝だ
『・・・・これでよろしいですか?よろしければyesを、編集したければnoを押してください』
俺は迷わずにエンターキーを押した
『それでは次にステータスの方を設定していただきます』
先ほどと同じように俺の前にホログラムが現れた
そこには
STR 001/100
DEX 001/100
VIT 001/100
AGI 001/100
INT 001/100
LUK 001/100
CRI 001/100
というような七種類の項目が現れその下に『残りポイント:10』とあった
『では初期振り分けポイントして10ポイント入ったと思うのでどちらかの項目にそのポイントを振ってみてください、言っておきますが振り分けたポイントは振りなおすことはできませんのでご注意ください』
俺はその言葉を聞き終わったと同時に迷いなく指を進めた
俺が振り分けたポイント内容はこれだ
STR 001/100
DEX 001/100
VIT 001/100
AGI 011/000
INT 001/100
LUK 001/100
CRI 001/100
俺は昔からこういうゲームではSTR(筋力値)ではなくAGI(俊敏性)に極振りをしてきたんだ、そのせいかとあるゲームでは俺の二つ名は『鎌鼬』だとか『風の勇者』や『風の指揮者』などといろんな中二心が燻ぶられるものを付けてくれたものだ
『ポイントが一点に振られています、本当によろしいですか?』
「はい!」
俺は力強く言った、力強く言ったのは決意を固めるためでもある
《攻撃スキル『風刃』を習得しました、攻撃スキル『風脚』を習得しました、称号《風を愛する者⦆を手に入れました、《風の祝福|(弱)⦆を手に入れました⦆
おお!初っ端から結構な数のスキルと称号を手に入れたぞ、さてさて内容はいったい・・・
風を愛するもの ☆4
最初のポイントの振り分けにおいてAGIにポイントを極振りした者に与えられる称号、最初のポイント振り分けでしか獲得することができない
効果:風属性のスキルや魔法の威力や効果を6パーセント上昇させる
なかなかに良い称号じゃないか、さて風の祝福の方はいったいどんな感じかな?
風の祝福 ☆3
AGIのポイントが10以上の者に与えられるスキル、風の祝福を受け弱い風のピクシーからは狙われなくなる
効果:自分のレベル分の3以下のピクシー|(風)から狙われない
風属性のスキルや魔法の威力や効果を3パーセント上昇させる
こっちもなかなかに良いスキルだ、さっきの《風を愛する者⦆と合わせると合計9パーセントの上昇になるわけだ、そういえば攻撃スキルの方はどんな感じだろうか?
風刃 ☆1
風のスキルの最下級攻撃スキル、武器や体に風を纏わせて風の刃を放つ技
必要ポイント:3ポイント
攻撃力:AGI分の4+3のダメージを敵に与える
風脚 ☆1
風のスキルの風刃の派生スキル、風刃と合わせることによって足から放つ風刃の威力を上げることができる
必要ポイント:5ポイント
攻撃力:風刃|(足から放つ物)の威力に+4する
おお、こっちもなかなかすごいと言うよりも最初から技での攻撃力が9.5もあるっていうのはなかなかに強い気がする、まあそれはモンスターとの戦闘で確かめればいいか
『キャラのステータスの設定完了しました、続いて職業を選択してください』
俺の前にまた出てきたホログラムには『戦士』『魔法使い』『神官』『弓使い』『テイマー』とともに、サブ職業と書かれた項目の中に『鍛冶師』『裁縫師』『錬金術師』『木工師』の4つとメイン職業だけランダムやサブ職業だけランダムとともに、両方の職業をランダムで決める、というような項目がたくさん出てきていた
『後で職業を変えたいと思ってもご安心ください、神殿に行けばお金を払うことになりますが自由に転職することができますのでご安心ください』
それを聞いて俺は少し考え始めた
(弓はやったことがないからできないと思うし、神官とか魔力にポイント振ってないから魔法使いも論外、戦士もいいけどなちゃんと扱えるか心配だしな、よし!ここはいっちょ運に体を任せてランダムでいってみるか)
考えた俺は『両方の職業をランダムで決める』に指を走らせて選択した
『本当に両方の職業をランダムで決めますか?よろしかったらyesを、変えたければnoを押してください』
俺はやっぱり強くyesを押した
『すべてのキャラメイキングが完了しました、結果を反映して数値化します』
次の瞬間には俺の目の前に一つのホログラム画面が現れた
そこに出ていたのは・・・
ヒビキ Lv.1
職業:短剣使い 性別:女
HP 15/15
MP 30/30
STR 001
DEX 001
VIT 001
AGI 010
INT 001
MND 001
LUK 001
スキル
風刃 風脚 風の祝福
称号
風を愛する者
こんな感じで数値化されていた、改めてみると俺ってこれで正解だったのか?まあ、いいや一度決めたことはうじうじ言わないことにしよう
『それでは最終確認です、あなたはこれから仮想世界・・・いえ、剣と魔法の世界『メフィラス』へと旅立ちます、あなたのすることはただ一つこの世界での生活を楽しむこと、ただただそれだけです、心ゆくまでこの世界をお楽しみください』
その言葉が言い終わった次の瞬間には光が大きくなっていき、最後にピカッ!!と光った・・・
そして次に目を開けると、ここどこだ?あ、左上に名前が出てきた、え~と《始まりの町 チコモストク》と表示されていた
周りを見回してみるといまログインしたであろう人々が続々と白い光の柱の中から出てきていた、そしてあたりからは『ついに来たぞーー!』『帰ってきたのか・・・懐かしいなぁ』とか、いろんな声が聞こえてきた
俺はステータスを確認するために右手を上から下に振るとメニューが出てきたので俺はアイテム欄を選択した、そこに表示されたのは
・最初の短剣
・革の鎧
・HPポーション|(弱)×9
・MPポーション|(弱)×9
とあったので、俺はそこから最初の短剣と革の鎧を選択して装備した
するとほんのちょっとだけ体に重みを感じたがさほど気になるほどではなかった
~閑話休題~
そのあと俺は街の道を歩いていた、あ、ちなみにここのお金の単位ゴルで、初期状態の所持金は300ゴルだった、なので俺はそのお金を使って冒険に必要なものを買い集めたがそれでも110ゴル余ったのでなかなかにお得だったと言えるだろう、あ買ったのはポーションを4つずつと最初の短剣1つだ、興味本位で最初の短剣のもう一本も装備できるかな?と思ってアイテム欄からスライドさせたところ、なんと装備できたのだなので現在は革の鎧を着ていて腰に2本の短剣を差している姿だろう
だけど気のせいだろうか、どことなくさっきから道行く人から視線を感じるのだ、まあ気のせいだろう
それからしばらく歩いていると前の方から人だかりが来ていた、なんだろうと近づくと急にざざっ!!と人だかりが2つに割れたのだ
「え?え?ど、どうなっているの?」
おれは近くの人たちに説明を求めたが近くの人たちはどうやら話してくれない、いや、急に後ろからゆっくりと近づいてきたプレイヤーの存在のせいでみんなしゃべることができないのだろう
私はこの気配はもう慣れたというよりも気配を万年感じ取っているのでこの気配だけは絶対に間違えることなく当てることができる
「後ろにいるのは・・・・・姉さんかな?」
「大当たりだ、ゆう、ヒビキ」
俺の解答に姉さんは俺のことを抱きしめながら答えた、周りからは『あのブリュンヒルドが抱き着いた?何者なんだあの子』『なんだあれ、めっちゃ和むんだけど』そんなことを言っているが今はそれどころではないちょっとだけ離れてもらおう
「ちょっと・・・姉さん、離れて・・・」
「む?おお、すまんすまん」
姉さんは最後にギュッと抱きしめると放してくれた、解放された俺は改めて姉さんの方を向くと後ろにいるメンバーを見て驚いた
「え?『紅蓮の戦士』に『虹色の魔導士』?なんでここに?」
「ん?言ってなかったっけ?こいつら二人は私のギルドの幹部なんだ、結構強いぞ~」
姉さんはそう言いながら二人の頭をわしゃわしゃしていたが『紅蓮の勇者』の方がその手を弾いた
「仮想世界最強のアンタがそれを言うか?普通、おっと申し遅れたな、俺は『紅蓮の勇者』こと白銀十字団のサブギルドマスターのアルスっていうんだ、よろしくな」
「は、はい、よろしくお願いします」
「んで、こっちのほうが・・・」
「いや僕が自分で説明するよアルス」
「おおそうか、じゃ、頼んだぞ」
「こほん、じゃあはじめまして僕は『虹色の魔導士』こと白銀十字団のサブギルドマスターのアベルだよ、よろしくね」
「は、はい、よ、よろしくお願いします」
す、すごい、このTCOにおいてだれにも負けないくらいの有名なトップレイヤーの二人が今俺の前に二人、いや姉さんも入れて3人もいるのか、普通ならあり得ないくらいだな
「ところでヒビキ」
「なに姉さん?」
「ちょっとあっちでお前のステータスを見せてくれないか?」
「いいよ!早く早く!」
「ははは、あんまり急ぐとこけちゃうぞ」
俺たち二人は建物と建物の裏路地のようなところに入っていった
優斗sideout
アベルsidein
団長の妹という子に手を引っ張られて連れていかれた団長を見送った僕たちの所には恐らくログインしたてであろうプレイヤーたちにフレンドリクエストや握手などを求めるために大勢集まっていた
「しっかし団長は何を考えているんだろうねぇ」
握手をしたりフレンドリクエストを丁寧にお断りしながら僕はアルスに向けて質問した
「さぁ?だけど団長の妹っていうからもっとかっこいいのを想像したが全然違ったな、ありゃかっこいいじゃなくて可愛すぎるだ」
「同感だよ、団長の妹さんってあんなに可愛かったんだぁ」
だけど一番気になるのは、あの容姿で大人びている口調と礼儀、そこから気になることは・・・
「「あの子何歳?」」
クラス転移で俺だけ転生の方も見てってください
2017/11/24 ご指摘されたところを編集しました