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生活モニュメント[6]

友人へ

作者: 袋小路 めいろ

もう居ない

昔の話になっている

そうやって時間は進む

君は一人で

この世界から

居なくなった

僕は泣けなかったよ

突然の風は

いつまでも吹いている



誰かのせいにする事

そんな事だけ上手くなったよ

君は笑うだろう

何やってんだって

仕方ないという自業自得

あの時の君のメール

今 思えば

叫びだったかもしれない

自己中心的でごめんね

自己中な理由で

断りの返事

いつもの日常

いつもの形

また今度がある

そんな安心っていう気持ちと

友達の形

笑い合える仲間だったね



青天の霹靂を

本当に使えるなんて

思わなかった

君は一人で

たった一人で

世界から

さよならしたね

何か変だなとは

思っていたけれど

悩んでいること

わからなかった

だけど

友達失格なんて言わない

君はちゃんと

メッセージをくれたから

今でも友達だから



あの日

僕等は

良くわからない感情で

君の旅立ちを

見送った

啜り泣く声は

大人達の演出に見えた

仕事で悩んでいた

その声が耳に届いたから

同じ会社に面接に

行ってやったよ

相手は大分引いていたし

もちろん

不採用だったけれど



大人になる為の

形式的な式に君は笑顔で居た

その後の二次会も三次会も

そこからそんなに

時間はかからなかった

何があったのか

大切な所は

今でも良くわからない

だけど

責任感は強かった

そんな君の気持ちを

歳を重ねるにつれて

わかるようになった

だけど

今はそこまでしか

言えない

君の苦しみは

君だけで

昇華されてしまったから



今でもたまに

思い出す

糞ゲーを笑いながら

やった事

やり込み過ぎた

ゲームデータ

見ては讃えた事

貸したままの

ゲームソフト

きちんと持っていったかな?



思い出が

本当に思い出になる

横一列だったのが

君だけ列を離れる

わからない

本当にわからない

それでも

君が居なくなった

そんな事実が

大きな岩みたいに

今でも

ここにあるんだ

一緒の時間を

過ごして

残ったものは

今でも

ここにあるんだ

生きるって事は

綺麗な事なのに

誰が難しいなんて

言ったんだろう




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