三度の飯はすべてもやしにすべく…
たな出会いがある。それが「人生」であり生きること。そして「転生物」の鉄則だ。
人は一人で生きるのは大変、しかし友達がいれば乗り切れなかったものも乗り切ることができる。
「まだ名前聞いてなかったね、じゃあとりあえず私から。名前は里菜。異世界から来たんだ~」
「い、異世界⁉ わ、私は魔法使いをしている莉々、異世界から来たって、どういうこと…?」
莉々、頭文字が一緒! よ~し、莉々をもやし教に勧誘しよう‼
と思っていたけど、まずは異世界のことを話そう。混乱してしまわないようにね。
「前の世界で死んでしまって、気づいたらこの世界にいたんだ~。いわゆる「転生」ってやつだよ‼」
「そうなんだ…………、あ、ごめんね、どう反応したらいいかわからなくて…」
あ、気にしちゃったなあ。別に気そんなに気を使わなくてもいいのに…。
まあでも「前の世界で死んでしまって」なんて言われたら困るよねえ。変な気を使わせてしまったなあ。
でもそんな気まずい時には…
--------「もやし‼」すべては「もやし」が解決する。
「全然、気を使わなくていいよ。私もごめんね、こんな話しちゃって…。それより莉々は「もやし」好き?」
「も、燃やし⁉ ええ…」
「燃やし」じゃなくて「もやし!」
もしかしてこの世界ではもやしはないのかなあ? いろいろ聞いてみよう!
というか私の能力の「炎魔法(燃やし)」のこともあったけどなんでそんなにもやしは燃やしになっちゃうんだ…。
「もやしは私が前にいた世界の作物だよ! すっごくおいしくて、栄養満点なんだよ~」
「そうなんだ~。もやし…、食べてみたいなあ」
「よし! あ、そいえば今、莉々が寝ているベッドはもやしの皮でできてるよ‼」
「ええ⁉ そうなの‼」
そういいながら莉々は起きようとする。
本当にベッドがもやしでできているのか確認しようとしたのだろう。
「ううっ、痛、い」
大きく動こうとしたばかりにまた傷が開いて血が出てきてしまった。かなりまずい‼
私は急いで処置を始める。