道の途中で…
今は昼間、ということは探索日和だよね! あたりを探索しよう。
少し進んでいった。
するとカサカサと小さい生き物の足音と、大きいドスドスという大きい足音が聞こえる…。
それと同時に
「ガァルルルルルルㇽㇽㇽ」
という二つの唸り声が‼ そうして、姿を現すは獣! 大きいのと小さいのだ‼
小さいもの前もいたリトルパンサー、大きいのはビッグパンサーと呼ばれる、群れのリトルパンサーを束ねる長。
でも大丈夫‼ こんなときにも頼りになるのが「もやし」だ! 私は強いモンスター相手でも負けないよ~。
「ガグアアアアァァァ」
ビッグパンサーは正面に、リトルパンサーは私の後ろに回った。ここは私がこっそり特訓した成果を見せるとき‼
ひそかにもやしパワーを自由自在に操れるよう特訓をしていたのだ。
「壁菜‼」
そして手を地面に当てる… 大地を感じる… そして、力をためて……‼
-------------解き放つ!
その瞬間、リトルパンサーとビッグパンサーを囲むようにもやしの塀ができ、閉じ込めた。
塀はどんどんと高くなっていき、ついには10mにまで到達した。これは3階建ての住宅と同じくらいの大きさ。大きすぎる‼
そう、このスキルが私がひそかに「繊維網」を応用して作った技、
「壁菜‼」このスキルは自分やほかの生物などの対象を守ったり、閉じ込めることができる。
そしてダメ押しの… 繊維網をくらわせる! 壁は高すぎて逃げ場なしっ‼
「壁菜」の真の力はここにある! ほかのスキルと組み合わせやすいことだ。いろいろな場面で使えるため、汎用性は高そう…。
私は「壁菜」を解除し、また先に進む。意外ともやし人間の私も、方向感覚はある!
さっきまで進んでいた方向が何となく、周りの景色で分かるのだ。あぁ、この地平線まで続く草原をもやし農場にしたいなあ…。
さらに進んでいくと、何やら物音、怒鳴り声が聞こえてきた。これは異世界転生物でよくあるパターン!
木の陰に隠れて、様子を確認することにした。ここで私は意外にも、この世界の苦しい現実を知ることとなる。