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第2話 「 地獄の体力測定はボケとツッコミで登れ! 」

「 よーし少年よ!私に続けー! 」

「 だから同い年だろ... 」


 そんな軽妙(?)なやり取りを交わしながら、私たちはようやく辿り着いた冒険者登録施設。名前だけ見ると何だか格式高そうだけど、中に入ると──


「 ....うわ、思ったより体育館 」


 広っ!天井高っ!なんか遠くの方で誰かダッシュしてるし!あれ、体力測定でもしてんのかな!?


「 あー、新米の方々ですねー!はいはい、そこのピチピチした若人たちー!」

「 ...ピチピチって言い方やめて... 」

「 今日から晴れて冒険者予備軍、略してボウヨビの皆さんには、軽ーく試験を受けてもらいまーす! 」


 そんな軽いノリで始まる試験。何このギルド、意外と陽キャ?


「 ではアップも兼ねて最初は5分走です。五分間でこの体育館を何周できたかを評価します 」

「 うへぇ...アップにしてはキツいよ... 」


────────


「 ボウヨビの皆さんお疲れさまでした。では、続いて次の種目に移ります 」

「 ちょっとは、休ませて、よ....。流石に、キツい...... 」

「 あんた体力ないな 」


 さっきの少年からの鋭い一撃!私の心には深く刺さりました....。あとで訴えとこ


「 続いては反射神経と打撃力を同時に測ります。目の前の板に近づいて下さい 」


 その2つって同時に測るもんだっけ?まぁいいけど....


「 そちらの板が赤く光った瞬間に思いっきり殴ってください 」


 いや板殴りたくないし、これリーチ短い人有利じゃない!?ズルでしょ!


「 ちなみに、歴代最大記録保持者はこの板を貫通しました 」

「 いや化け物過ぎでしょ! 」


 だれがこんな明らかに金属製の板ぶち抜けるの!?人間卒業してるってその人。


「 っふ。俺がこんな板、木っ端微塵にしてやるよ! 」


 うわぁ、明らかモブキャラが果敢に攻めてる。絶対に噛ませ犬ポジションでしょ。作者の性格が悪すぎて涙が....


「 では、ボウヨビの皆さん。用意はできていますか?.....では、参ります 」


 とは言っても私は意外と反射神経良いんだよね。ふっふっふ。こんなの、瞬きしながらでもできr...


「 あ、やべ光ってる... 」


────────


「 ま、マズい....これまでの記録。体力2からの反射神経1と打撃力1なんだけど!? 」

「 あんた逆にそれすげぇよ 」


 コイツ....いちいち私を煽りやがって....。調子に乗るなよ少年!


「 っるさい!これから巻き返すから余裕だし!あんたは? 」

「 3から4から2。まぁ、打撃力だけは評価同じだな 」

「 つまり他も同じと.... 」

「 んな訳ねぇだろ。現実見ろ 」


 私コイツやだ。嫌いじゃないけど嫌い、だって可愛くないもん!言動の一つ一つが私に刺さるもん!


「 お、そろそろ休憩終わるぞ。次の種目は頑張れよ、運動音痴女 」

「 っく、何も言えない.....!屈辱... 」


「 ではボウヨビの皆さん、次の種目に参ります。次の種目は── 」


 楽なやつ、楽なやつ、楽なやつ、楽なやつ....


「 ボルダリングです。ちょっと長めな 」

「 ぬわぁぁあ! 」


 神よ!私は何の罪を犯したのでしょうか!こんなの残酷です!神でも許されませぬ!


「 あんた、説明書読まずに進めるタイプだろ。説明聞いてたか? 」

「 ...え?聞いてないけど 」

「 結構長いらしいから外に移動だってよ 」


 何それ拷問?というか体力測定なのに要らないでしょボルダリングなんて!


────────


「 この種目では跳躍力と判断力を測ります。登っている最中に下から大蛇が襲ってきますが、下手すると普通に喰われますので、気を付けてください 」

「 そこはちゃんと躾して! 」


 なんて危険な試験なんだ。明らかに体力テストの範疇を越えてる。


「 まぁその都合上途中リタイアが可能なので死にたくなければちゃんとリタイアしてくださいね 」

「 いや、言ってること怖いって! 」


 まぁ、そんな感じで登っている訳だけど、もしかしたら私才能あるかもしれない。

 例の腹立つ少年を出し抜いて2位ポジションだよ?流石私!

それよりも一位が気になる。まぁすぐ追い付けるか...って、

一位!一位が見えない!何処まで行ったのよ!


「 おーい、あんた。気付いてないだろうが残りは俺含め三人だぞ 」

「 あれ、そこまで来たの 」


 まぁ確かに大蛇普通に壁登ってくるのかと思ったら気球使って登ってたから結構早かったわね。

 いや私たち気球以上のスピードで登ってたの!?


「 あ、大蛇見えたぞ 」

「 ちょっと!そんな呑気なこと言ってる暇ないわよ! 」


────────


「 な、何とか、登りきれたわね。私たち 」

「 まぁ、意外とキツかったな 」


「 おいアンタら。すげぇな登れたのか 」


 お、そろそろ私の味方ポジションが来ると思ってたのよ。

この少年は生意気で私の事を舐めてるみたいだけど、コイツは大丈夫そうね。


「 まぁね。あなたが1位ね 」

「 あぁ、お互い最後の試験も頑張ろうな 」


 やっぱり私の味方ポジションはコイツね。....というか、コイツさっきの噛ませ犬ポジションのモブじゃない!やっぱり違う可能性が....

やっほー!今日も元気にリア・ブライトだよっ!

いやぁ、今回はマジでヤバかったね!?アップで地獄のランニング、反射神経は寝ぼけててポンコツ、ボルダリングじゃ大蛇に追われるって何の修行なのコレ!?

しかもさ、最後に味方ポジション来たと思ったら、あれ絶対フラグでしょ!?私は見逃さないよ!?作者のニヤニヤ顔が見えるようだわっ!


……まぁでも、なんだかんだ登りきれたし、次回こそはカッコよく決めたいところ!

よーし、次も頑張るぞーっ!それじゃあ、また次回っ!

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