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進路相談室 第6話

辛いの? ……辛い。

へぇ、そうなんだ。で? それがなにか問題?


先生「しかし、どうだー。話してみて」

谷崎「何がッスか?」

先生「俺が解決した方法以外、どうしようもないだろ」

谷崎「先生の話した方法はナンパと飲酒っていう、およそ学校に勤めている人物から提案されたとは思えないシロモノなんッスけど」

先生「まぁなー。適当だよそこんところは」

谷崎「真剣に考えてくださいよ。相談室の先生」

先生「さっきもいったが、ここは進路相談の場だ。本来なら。お前の色恋には暇つぶしで付き合ってるに過ぎんぞー」

谷崎「生徒の一大事を暇つぶしって……」

先生「でもなー谷崎、多分どの先生に相談しても一緒だぞ?」

谷崎「え?」

先生「古今東西、今も昔も、恋愛ってのはなぁ。他人がどうこうじゃねぇんだよ。結局最後は自分さ。なぁ谷崎」

谷崎「そりゃ分かってますよ。自分の制御率が100%なら、こんな悩みを考えなくても済む事ぐらい」

先生「そうじゃないさ」

谷崎「じゃあ何なんッスか」

先生「苛立つなよ。それは自分の不甲斐なさを棚にあげた八つ当たりだ。まぁ若者の特権でもあるが、今そんな事をしても仕方ないだろー?」

谷崎「話を先に進めて下さい」

先生「まったく。なぁ谷崎ー。お前この相談。逆の立場ならどう思う?」

谷崎「どう思うって。そりゃ力になろうって思いますよ。生徒が悩んでるなら当然ッスよ」

先生「そうだ。力になってやりたい。そう思う。実際、お前の色恋沙汰なんざ暇つぶし以外の何者でもないが、悩んでる事に対しては結構俺も真剣さ」

谷崎「はぁ。真剣ッスか」

先生「そこだけな。だから解決方法はもう伝えただろ。『制御率100%』か『心を静める』って」

谷崎「それが出来ないから、ここに来たんスよ。俺は」

先生「泣き付いてきた訳だ。自分の努力もほったらかして」

谷崎「そんな言い方は! 俺だって一生懸命努力したッス! もう何回彼女の前で消えた事か! 何回能力制御率の測定をしたか! 先生にはわかんないッスよ!」

先生「知らねぇよんな事は。頑張って、でも出来なかったんだろ? じゃあ、どうするんだ」

谷崎「だから、先生に相談して、何か良い方法が無いかって」

先生「谷崎」


先生「そこが、おかしいのさ」


まだ辛い? ううん、もう辛くないよ。

気にしない事にしたんだ。

気にする程、見られてもいなかった。

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